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ー 『羽鳥慎一モーニングショー』で“年末の風物詩”
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ー 違和感を持った視聴者

 2024年も残すところ、あとわずか。忘年会で、つい飲みすぎてしまう人も少なくないようだが、テレビ番組はそこに目をつけた。

『羽鳥慎一モーニングショー』で“年末の風物詩”

現場の雰囲気づくりのうまさが評価された羽鳥慎一
現場の雰囲気づくりのうまさが評価された羽鳥慎一

 12月23日の朝8時から放送されたテレビ朝日系の情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』では、泥酔して路上で眠ってしまった人、忘年会に参加して終電を逃してしまった人、最終電車に乗ったものの降車駅を寝過ごして終点で途方に暮れる人たちの姿を報じていた。

 “年末の風物詩”として放送内容を楽しんだ視聴者もいたようだが、一部からは次のような批判的な声も出ている。

《不幸を期待して終着駅で待ち構えてテレビ取材って本当に悪趣味》

《明らかにフラフラな人がいて途中倒れたりしてたけど、撮れ高なのかハプニング期待してかずっと盗撮みたいにモザイク有りでも身近な人はわかる。コレは良いのか? 許可取った?》

《泥酔状態の人の搬送シーンとかもそうだけど、放送倫理とかどうなってんの》

 酔っ払ってフラフラと街中をさまよう男性を執拗に追跡するカメラ。酔って前後不覚の男性が、路上に飛び出してタクシーを拾おうとする危険なシーンもあった。

 あるテレビ番組制作会社ディレクターは、こんな苦言を呈する。

「番組としては“飲み過ぎは注意しましょう”“終電を逃すと大変なことになりますよ”といったことを呼びかけて、大義名分のもとに映像を撮って放送しているのでしょうけど、要するに夜の街中にいる酔っ払いの醜態を面白おかしく紹介していると思われても仕方ないですね」