現在、芸能生活55周年を迎えている加山雄三。御年78歳の若大将を今、“幸せ”にさせるのは、エレキではなく、なんとラップだという。
「ボクはすげぇラップが好きなの。見えないだろ? でも、いいんだよ、それがよぉ!」
東京・銀座のライブハウスで毎月行っている定期ライブの直後に話を聞くと、ハイテンションでそう話してくれた。
「ボクの曲にラップを混ぜた曲があるんだよ。PUNPEE(パンピー)っていうラップをやっている子が、ボクの『お嫁においで』を使って作った曲なんだけどね。今、YouTubeのアクセス数がすごいんだよ。
ほかにも『スチャダラパー』ってグループが、ボクの曲を使ってラップをやってくれている。それもすっげぇおもしれぇんだ。“幸せだなぁ”なんてフレーズ使っちゃったりしてさ(笑い)」
4月7日・8日に開催される加山の55周年記念ライブにも、ラップを取り入れたポップな曲調が人気の4人組グループ『ケツメイシ』に、自ら出演依頼をするというハマりよう。
「もう憧れちゃって彼らの曲ばっかり聴いていたんだよ。それでライブに出演してくれないかってラブレターを書いた。そしたら出てくれるって!
若い彼らのリズム感のよさだとかノリのよさって、ボクらと全然違うから引っ張られるわけよ。それが元気の秘訣だね。ボクももう80歳になろうとしてんだよ。ちょっと珍しいと思わない?(笑い)」
それだけ好きなのであれば、加山自身がラップに挑戦することはないのだろうか。
「ボクぁホントはラップがやりたいんだよ! でも、ボクがラップやるとねぇ~お経みたいになっちゃうからよぉ。でも今、一生懸命作っているニューアルバムの中でやるかもしんないよ。ラップでいちばんノリやすいリズムっていうのを日々追求しているんだ。外国のラップもいっぱい聴いているからさ。まだ曲が全然できてないから、発売日も決まってないけど(笑い)」
加山は現在、ソロだけでなく、前述のスチャダラパーも含めた13人編成のグループ『THE King ALL STARS』でも活動。さまざまな音楽フェスに参加している。
「55周年記念ライブは、7日はTHE King ALL STARSで出て、8日は加山雄三で出る。8日のほかの出演者もすごいよ。さだまさしとか水谷豊とか、ちょっとお年を召した方が多いけどね」
ちなみにエレキやラップだけでなく、ゲーム好きでも知られる加山。お気に入りはホラーゲーム『バイオハザード』で、新作が出たら「仕事をキャンセルしたい」とまで言う。
「バイオハザード1のリメーク版がプレステ4で出ているんだよ。もう今、やりたくてしょうがねぇんだよぉ。でも、曲は書かなきゃいけねぇし、絵も描かなきゃいけねぇし、こうやってライブもあるだろ? 55周年もあるしさ。もう大変だよ。自分が3つ子だったらいいなぁって」