「現在の皇太子さまが55歳のときの陛下に比べて足りないのは、皇太子妃のお支えではないでしょうか」
と言うのは、ジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡辺みどりさん。
「天皇陛下は、価値観を共有でき、公務をともにして、自分をたててくれる美智子さまという伴侶を得たからこその現在があると思います。美智子さまは歴代皇后の役割を発展させ、陛下に従い全国各地を訪れ、自然災害が起こればすぐに現地へお見舞いに出かけるスタイルを確立されました。その一方で、雅子さまは病気療養という事情があるにせよ、結婚してからの半分の10年以上、公務がほとんどできていない状態です」
今年の4月は戦後70年の戦没者慰霊の旅で、太平洋の島国・パラオも訪問されることになっている両陛下。
「今年は、皇太子ご夫妻にも戦後70年に関連した公務が期待されています。ほかには両陛下が平成になって始めた『こどもの日』と『敬老の日』に関連施設を訪問される公務を、今年から前者は皇太子ご夫妻が、後者は秋篠宮さまが引き継がれることになっています」(宮内庁担当記者)
一方、両陛下が築き上げた他の公務やお出ましを、病気がちの雅子さまを支えながら皇太子さまは、どうお務めになるのだろうか。
「皇太子ご夫妻は、愛子さまが中学校に不登校ぎみであるという問題も抱えています」
と渡辺さんは心配顔だが、次のようなアイデアがあるという。
「例えば、雅子さまの名前を冠した女子小学生の英語コンクールはいかがでしょうか。英語なら雅子さまがお得意の分野ですし、愛子さまを同伴させやすい行事で、教育的意義もあると思います。雅子さまが中・高校生時代に熱中したソフトボール関連の公務もよろしいのではないでしょうか。ソフトボールは2020年の東京五輪で、正式種目に復帰するかどうか注目されている競技でもあるので、関係者には励みになるはずです」
昭和、平成とそれぞれの時代や世代ならではのご苦労がありそうだが、皇太子ご夫妻がさらに前向きな姿勢になれば、美智子さまも安心されることだろう。