『わたしが神さまから聞いたお金の話をしてもいいですか?』『神さまのお告げで教わった! 井内由佳のしあわせスパイラル』などの著書がベストセラーとなった井内由佳。そんな彼女は、1989年のある日、神さまのお告げが降りる。それ以降、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けているという。隔週で連載している『神さまの幸福論』では、井内先生に寄せられた人生相談と、その回答をお見せしていきたいと思います。今回の質問は「ヒモ」について。経済的にパートナーや周囲の人に寄生して生きていく彼ら、彼女たち……。気になる回答は!?
Q:世間では「ヒモ」になることを良しとしない風潮がありますが(特に男は)、お互いに了解しているのであれば問題ないのかなと思いますが、はたしてどうなんでしょうか? アレクと川崎希のような関係であれば、見ているこちらも不快感はありません。
井内先生からの答え
いま、世間をお騒がせ中のアレク、川崎希夫妻。バリバリと稼ぐ川崎希さんと彼女の稼ぎで優雅に暮らすアレク。こんな関係ってどうなのかしら。神さまに伺ってみました。神さまいわく、
「基本的に、夫婦がそれぞれ納得していれば、どんな夫婦の形であっても問題はない」
のだそうです。むしろ、どんなに主婦業をきちんとこなして、子育てをきっちりしていたとしても、正論をご主人に突きつけて、ご主人が家庭の中での居心地が悪いと感じてしまうような関係よりもずっといいのだそうです。
夫婦の経済的な環境で、結果的になった「ヒモ男、ヒモ女」は、お互いがそれでいいのなら全く問題なしということです。
ただし問題は、望んで「ヒモ男、ヒモ女」になろうとすること。これはNGなんだそうです。というのは、「はじめから人のお金をあてにするような人は、幸せにはなれない」と神さまがおっしゃるからです。人には、〝誰かに何かをしてあげたいタイプ〟と、〝誰かに何かをしてもらいタイプ〟がいて、後者のタイプが不幸になっていく人なのだそうです。
結果的に「ヒモ男、ヒモ女」になった人は、はじめは自分も何かの仕事をしていたけど、自分が働くよりも、パートナーの癒しや助けになるサポート役に回ったほうがいいということでそうなったのだから、それでいいんです。お金を稼ぐ上で違う形の役割分担ですから。「ヒモ男、ヒモ女」はパートナーを自分に精神的に依存させてあげられるくらいの思いを持っていたらいいようですね。
ただ、いくら役割分担とはいえ、胴元より、ヒモのほうが身分は下ということはわきまえていないと、ふたりの関係は崩れてきます。最初のころは、新鮮でいろんなことを大目に見てもらえても、この“カースト制” は日に日に拡大していきます。そうすると、「ヒモ」でありながら、胴元の機嫌を損なうようなことをしていると、バッサリ切られやすいという弱点があるのです。
アレクは、浮気を公言しているようですが、川崎希さんがそれを容認しているとはいえ、決して奨励しているわけ ではありません。むしろ、辛抱しているはずです。これは、じきに許せないという気持ちに変わってきます。
「ヒモ」は長くその地位を守っていくためには、胴元に明らかな不満を抱かせないことです。対等の関係の男と女でも、浮気はふたりの仲が壊れる一番の原因です。でも、対等の関係の夫婦がそれをぐっと我慢できるのも、それまでは持ちつ持たれつの関係があったからこそです。
「ヒモ」であってもいいけれど、〝ヒモとしてのモラルを心得ていること〟が、ふたりのいい関係を続けられるかどうかの鍵を握るようですね。
井内由佳(いうち・ゆか)●福岡県生まれ。福岡大学商学部卒業。大学卒業後、株式会社リクルートに入社。ここで、「仕事」についての大きな学びを得る。多彩な人々 との出会 いと語りあいの中から、人として幸せな道を歩むための考え方を学ぶ。1989年に神さまのお告げが降りる。1991年より夫が経営する輸入車 販売会社の取 締役を務めるのかたわら、自宅で人々の相談に応じ、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けている。福岡市在住で二男 二女の母とし て、毎日、楽しく、嬉しく暮らしている。【公式携帯サイトhttp://iuchi.augury.jp/】