なお余談だが、帰省の土産を選ぶときは、「知る人ぞ知る」ではなく「誰もが知っている」ものを選ぶのがコツだと筆者は考えている。

 アンテナの高い人はつい、ここでしか買えない「日本初上陸」やら「有名パティシエがプロデュース」の品を選びがちだが、その労力は同じ感性の人にしかわかってもらえない。地方の親戚に渡す際、いちいち由来を説明しているうちに、どんどんありがたみが薄れてしまう。

 土産はもっとシンプルに考えていい。我々だって地方出張で空港や駅の売店で土産を買うとき、北海道なら「白い恋人」、京都なら「聖護院八ツ橋」などの、おなじみのロングセラー商品を選んでしまうことが多くはないだろうか。「知る人ぞ知る」は、裏を返せば「ほとんど知らない」品ともいえる。

 お土産はわかりやすさが大事であり、誰もがその名を知っているおなじみお菓子のほうが、「ああ、あれね」と喜ばれる。

 しかも、ロングセラー土産は値段も手頃で懐も痛みにくい。一定数が必ず売れるという実績データがあるから、コストも売価もリーズナブルに設定できるのだろう。

初詣に行く前にはフリーきっぷを探せ

当記事は「東洋経済オンライン」(運営:東洋経済新報社)の提供記事です
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 お正月と言えば初詣がつきもの。どうせなら初詣に使えるフリーきっぷを利用しよう。「伊勢神宮初詣割引きっぷ」は、名古屋・京都・大阪各方面からの阪神・近鉄線往復割引乗車券に乗り降り自由になるフリー区間のきっぷがセットになったうえ、伊勢神宮ご参拝記念品や観光施設の優待割引も利用できる(発売は12月31日まで)。

 関西には、なんとおみくじ引換券がついた(祈念品の場合もあり)「阪神・近鉄 初詣1dayチケット」もある。初詣のついでにあちこち移動して観光を楽しむなら、乗り降り自由のきっぷを選んだほうが便利だ。

 なお、この手のきっぷを買う時は、往復するだけで元が取れればベストで、さらに何回乗り降りすれば得になるかを計算したい。地下鉄やJRの1日乗車券を利用する場合は、特にそこに注意しよう。

 ちなみに「東京メトロ24時間券」を買うと600円だが、たとえば新宿から明治神宮前に移動して参拝し、そのあと表参道まで乗ってお茶をして、さらに銀座に向かい、買い物をしてから新宿に戻るというコースで計算すると合計で710円になる(すべて東京メトロを使う前提で東京メトロのサイトにて料金検索した結果。きっぷ料金の数字)。

 この場合は24時間券のほうがややトクという結果になったが、東京はほかの地方と比べて地下鉄料金が安いため、元を取るには意外と忙しくなりそうだ。

 せっかく初詣に行くのだから、新しい年のスタートを縁起よく切りたいものだが、思わぬ落とし穴がある。それが、おさい銭だ。寺社仏閣は同じ敷地に複数の神様仏様をお祀りしている場合が多く、その都度何度も小銭を取り出すことになる。最初のうちはいいのだが、だんだん財布の中から小銭が消え、気づくと500円玉1枚しかない……という経験はないだろうか。