<設定>
●貯まらない女
40歳、夫と小学生の子ども2人の4人家族。パートで働いている。性格は「完璧主義で頑張りやだけど、人に影響されやすい。少し見栄っ張り」

●貯まる女
​40歳、夫と小学生の子ども2人の4人家族。パートで働いている。性格は「ズボラでおおらか、おおざっぱ。だけど大切なところは押さえて、人に流されない」

《朝》「お弁当作り」「習慣の飲み物」

●私は「貯まらない女」

「ギャー、もうこんな時間!」。昨夜も家計簿づけが難航して夜更かしし、万年、睡眠不足状態……。慌ててお弁当を作るが、料理ベタなくせに意外と完璧主義のB子。冷凍食品は一切使わず、すべてのおかずをイチから手作り。要領が悪くて時間はかかるし、使い切れなかった食材を捨てることもたびたび。「外食するほうが安くつくかも……」(※1)と、ふと思うことも。

 お弁当作りで遅刻しそうになり、ダッシュでパートへ。職場についたら、もうヘトヘト。「はぁ~、疲れた~」と、休憩中に無意識のうちにカフェでいつもの甘いラテを買っている(※3)。1杯400円×20日×12か月=9万6000円。このラテ代に、年間約10万円も出費していることに、B子は気づいていない……。

●私は「貯まる女」

「あー、ぐっすりよく寝た~」とすがすがしい目覚めのA子。「さ、お弁当作ろ!」とキッチンに立つが、じつは料理は苦手。「豪華なお弁当なんか私にはムリムリ~(笑)」と割り切って、夕食の残り物や冷凍食品を電子レンジで温めて、節約弁当完成!(※2) 家族とゆっくり朝食をとったら身支度をすませて、いざパートへ!

 職場ではデスクワークをしているA子。始業前にコーヒーを飲むのが、毎朝の習慣。ドリップ式コーヒーをデスクの引き出しに常備している(※4)。1杯30円×20日×1年=7200円。安いコーヒーだけど、お湯を注ぐと「う~ん、いい香り!」。ときどき同僚にいれてあげても高い出費ではないし、コミュニケーションツールとして役立っている。「さぁ、今日もお仕事、頑張ろう!」

《解説》
※1・2
料理が苦手な人や忙しくて時間がない人が、毎日、完璧にお料理しようとすると、無駄な出費や労力がかさむことにも。苦手なことは「手抜きでもOK」と割り切って、自分の得意分野で節約するほうが、ストレスもなく、長く節約を続けられる。

※3・4
本当はそんなに欲しいわけでもないのにクセで買っているもの、誰にでもあるのでは? カフェや自販機のドリンク、たかが数百円とあなどるなかれ。「チリも積もれば山となる」で、1年だとバカにならない金額に。小さなところから見直すのが、節約の第一歩。