6)金利と税金を意識する
「“お金に興味を持つ”“お金への意識を変える”ことが大事と話しましたが、専門書を読んだり、難しいことをする必要はありません」
まずは、金利や税金を意識することから始めましょう。
「例えば、自分の預金の利息から、20.315%の税金が引かれていることはご存じですか?
でも、個人型確定拠出年金(イデコ)なら、それがかからない。お友達とお茶を飲みながら、そんなことを話すだけでもいいんです」
大事なのは、ちゃんとアンテナが張られていること。
「またマイナス金利政策で、住宅ローン金利の常識も大きく変わっています。変動金利と、35年固定金利の差が少なくなるなど、今まででは考えられなかったことが現実に起きていますから」
すでに借りている人は、ローン金利の低いものに借り換えると返済負担が大きく軽減できる可能性あり!
7)誰にでもいい顔をしない
“お似合いですよ”と店員にすすめられた服を断り切れずに買って、あとで反省。
「ショップの店員、車のディーラーなど、みんなにいい顔をしようとすると、お金は貯まりません。本当のお金持ちは、お金をかけるところ&かけないところをシビアに判断しています。私の知り合いの名古屋の大富豪は、待ち合わせにバスで来ます。見栄でタクシーに乗ったりしないんです」
お金を払う基準は、価格が安いからではなく、“払う価値が十分あるか”。
「名古屋人はこれを“お値打ち”って呼ぶんですが、全然好みじゃないお皿が1枚100円だったとしても、いらないものはいらない。全然お値打ちじゃない。でも、本当に欲しかった10万円のコートが5万円だったらお値打ち。買っておかないと! かけるところにかけるために、普段は無駄なお金を使わないことも大事です」
8)他人と比べて、ひがまない
「他人をひがんだりしないことも、すごく大切。自分が何も努力していないのに“あの人はいい会社に入った”とか“あの人のほうがパートの時給が上だ”とか。とりわけ、女子は比べがちなんですが、他人の人生のシナリオの立ち位置は、自分の人生には無関係。比べる必要はないのに、つい比べてしまう。もったいないですよね」
何より、自分ひとりだけが幸せになろうとは思わないこと。
「お付き合いを大事にすることで得られる情報もあるかもしれない。自分がしていただいたことには、やはり感謝の気持ちでお返しをしないといけない。円と縁は人が運んできてくれるもの。誰とも仲よくせず、誰のことも認めず、他人を徹底的に排除した結果、預金の残高だけが増えても、ね。老後に友達がひとりもいないなんて、寂しい人生じゃないですか(笑)」
取材・文/鷺島鈴香、『週刊女性』取材班
山口京子(やまぐち・きょうこ)◎ファイナンシャルプランナー。家計簿から保険、お金を増やす運用まで、女性にやさしいアドバイスに定評が。最新刊に『お金に泣かされないための100の法則』(主婦と生活社)。メディア出演多数