来る2月29日の誕生日で89歳になる兼高さん。「わたくしの誕生日は4年に1回、だからまだ22歳ですのよ」と、いたずらっぽく笑った。撮影/佐藤靖彦
来る2月29日の誕生日で89歳になる兼高さん。「わたくしの誕生日は4年に1回、だからまだ22歳ですのよ」と、いたずらっぽく笑った。撮影/佐藤靖彦
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 さて兼高さんも、この2月末には89回目の誕生日を迎える。

「ひとり者ですからね。それで残っているものはお金にして、奨学金を、と。勉強したい人には勉強をさせたいの。それも勉強しておしまいでなく、役に立ててほしい。それには病院や健康関係と思って」

 兵庫県淡路島にある関西看護医療大学に『一般財団法人 兼高かおる基金』を設立、看護師を目指す若者たちに修学金を給付している。

「(独身なのは)『世界の旅』で青春をすべて使ってしまいましたから。でもね、“わが青春に悔いなし”です(笑)」

 友人の草笛さんは、

「普通だったら仕事をリタイアして、家で“おばあちゃん”しているような年齢ですけど、ふたりともそんなところは微塵もないですね。

 彼女は実は島を持っているんですけれど(『カオル・エネ』のこと。番組で訪れたマーシャル諸島共和国の大統領の兄からの贈り物)、そこに旅行できないかしら、と。80代のわれわれふたりが無人島に行って、なにをするのか──。

 私がテレビ局にそんな番組を見てみたいと言ったら、“いいですねえ! なんとかならないですか!?”と(笑)。そんな不思議な旅をしてみたいですけれど、『兼高かおる老老介護の旅』になってしまうかしら?(笑)」

 シニアレポーターとして、大活躍の日も近い!?

 『世界の旅』は終わったが、『兼高かおる人生の旅』はまだまだ終わらない──。