自信に満ちた娘の顔が、親としての誇りです

 受験日、娘がすがすがしい顔で言った「けっこう楽しかったね」のひと言で、やっと選んだ道が間違ってなかったと思えた。

目標までの道のりが一目でわかる「人生表」
目標までの道のりが一目でわかる「人生表」
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 残念ながら、第一志望の桜蔭中学には届かなかったものの、今、娘は都内の難関校と呼ばれる中高一貫校へ進学し現在は、高校に在籍、毎日楽しく学んでいる。

 なかには“場違いな”エリート校への入学は子どもにとって負担だという意見もある。でも、桜井さんは笑い飛ばす。

むしろ、進学先の中学では親同士にも同じ門をくぐってきたという互いの尊重を感じました。ひとつのことを必死に頑張った娘も、自信にあふれた表情で学校生活を送っています。そんな娘に、親も刺激を受ける毎日。受験がきっかけで家の雰囲気がこんなに晴れやかに変わるとは……。今では、この生活の変化こそ、下剋上受験のいちばんの恩恵かなと思えています」

 

桜井流「人生表」の書き方
POINT
・シンプルに
・現実的に(いつまでに、何をすべきか)
・あわせて短期の人生表(計画表)を作る

「コツコツ歩む大切さが伝わります」
桜井さんが受験勉強中に用意したのは、“人生表”。それには、2つの狙いがあった。「1つは、人生の目標にどんな道でたどり着くことができるかを明確にすること。通過点である中学受験の重要性がより理解できます。2つ目は、人生はまとめて頑張ることはできず、地道に積み上げていくことが大切だ、ということを感じ取ってもらうことです」(桜井さん)。子どもに渡すときは、書いた意図をきちんと説明すること。また、受験用に短期の計画表も作るのも◎。

<プロフィール>
桜井信一さん◎1968年生まれ。中卒の両親をもち、自らも中卒。娘と二人三脚で難関中学を目指した著書『下剋上受験』(産経新聞出版刊)は、中学受験の常識を打ち破り話題に。現在、「マイナビ」の家庭教師派遣サービス「下剋上コース」の監修や講演活動も行う。