こんな親なら下剋上できる!
(1)干渉しすぎない親
車間距離と同じで親子の距離も近すぎると大事故に! 数学の解き方を教えたり、英文法を細かく指摘するなど、教科の内容に踏み込むのは×。
「中学・高校生の子どもは、わかりかけていることを親から言われると、反発したくなります。自分で気づくきっかけを与えるくらいの心がけを。模擬試験の結果を感情的に追求するのもやめましょう」
(2)子どもの努力を認められる親
「思春期を迎えた中学・高校生には、単に“褒める”行為は微妙。“やる気を出させたいんだな”と、不快に思う場合があります。大切なのは、子どもの努力を認め、感心すること。本人に聞こえる声で“細かい計算なのにすごいな~”など、ひとり言のようにつぶやくのが効果的です。子どもは親が見てくれていると感じ、安心して勉強できます」
(3)努力をしている親
何を言っても子どもが勉強に向かわないときは、まず自分自身を振り返ること。
「子どもは親が言う言葉よりも、親の行動を見ていると心得てください。目標に向かって頑張る親の姿は、子どものやる気に大きな影響を与えることができます」。資格試験や地区のマラソン大会など、目標は何でもOK。達成に向けて努力する姿を見せることが親の務め!
こんな子なら下剋上できる!
(1)志望校への気持ちが強い子
成績が伸びない時期でも、志望校への気持ちが強いとモチベーションを維持しやすく、努力を続けられる。
「進路指導で、現実的な志望校に変えるよう言われても、意思を変えないで貫ける子は強いですね。ただし、学習指導には素直であること。自分の勉強法を固持せず、先生が教えるやり方を素直に取り入れる子が伸びます」
(2)繰り返し復習できる子
「勉強の成果を出すには、“時間”よりも、内容をどれだけ反復するかという“頻度”。間違えても何度でも復習するのをいとわない子が成績を上げられます。また、基礎学力なしに成績の飛躍はありえませんから、基礎を反復してきちんと身につけられるかもカギ」
発展的な内容を理解し始めたときに、急激な得点力アップにつながっていくという。
(3)パッと勉強に取りかかれる子
「中高生は多忙。しかも、中学生ではまだ体力もあまりありません。ですから、隙間の時間をどれだけ有効に使えるかで成績に大きな差をつけられます。頭をサッと切り替えて勉強に向かうことができるかがポイントですね」
「これをやってから~」など、普段からダラダラしている子は要注意。合理的に行動し、勉強時間を増やすこと。
<プロフィール>
西村創さん◎学習アドバイザー。受験指導をはじめとする勉強法、進学先選び、塾の選び方と活用法の専門家。塾講師。著書に『1分あれば中学生のやる気は引き出せる!』(PHP研究所)、『中学歴史が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)など