生活リズムを整えれば毛細血管も元気に!

肺胞を取り囲む毛細血管によってガス交換が行われる(イメージ図)
肺胞を取り囲む毛細血管によってガス交換が行われる(イメージ図)
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 毛細血管は40代以降、急速に衰えていくとはいえ、あきらめる必要はなし。毛細血管は、日常生活の工夫で何歳からでも増やすことができるそう。根来先生によれば、

「ポイントは、全身の毛細血管に血流がいく時間を作ってあげること。具体的には、体内時計を意識した生活で自律神経のバランスを整え、質のよい睡眠をとることが必要です」

 生活習慣の心がけによる効果は、わりとすぐに表れるとか。

「人にもよりますが、1週間から2週間ぐらいで毛細血管の血流改善の傾向は見られます。さらに1か月もすれば体調も整ってくるので、だいぶ変化を実感できると思いますよ」

 毛細血管が若返らせるのはアンチエイジング・ホルモン。

 アンチエイジング・ホルモンの代表格といえば成長ホルモン。成長期には筋肉や骨などの組織を成長させ、大人になってからは全身の細胞を修復し、免疫力をも強化する。睡眠中、特に寝入りばなの3時間にもっとも多く分泌され、夜眠っている間に毛細血管をメンテナンスしてくれる。

 自然な眠りに誘う「睡眠ホルモン」として知られ、強い抗酸化作用も持つのがメラトニン。朝日を浴びて15~16時間後に分泌が始まり、そこから数時間でピークに。朝6時に起きて23時に眠ると、メラトニンと成長ホルモンが同時に分泌され、血管の修復をより促進できる。

 メラトニンの分泌は「体内時計」によって制御されている。目から入った朝の光が、眉間の奥のほうにある体内時計の中枢・脳の「視交叉上核」に届くことで夜間出ていたメラトニンがストップ。同時に全身の毛細血管は収縮し、身体が覚醒モードに切り替わる。

 脳の神経細胞を活性化し、元気にする働きから「ハッピーホルモン」と呼ばれるセロトニン。また、セロトニンはメラトニンの原料となる。夜、メラトニンを十分に分泌させるには、朝、太陽の光を浴び、日中活発に活動してセロトニンをたくさん分泌させることが必要に。