「6月9日に天皇陛下の退位を実現する特例法案が、参院本会議で可決されて成立しました。'18年末をめどに代替わりが行われることになりそうです」(皇室担当記者)
陛下が退位されると、皇太子さまが天皇に即位され、秋篠宮さまは皇位継承順位第1位となって皇太子待遇となる。
そんな将来の皇室を担われる皇太子さまと秋篠宮さまを、陛下は皇后美智子さま(82)とともに幼少のころから大事に育ててこられた。普段は母親である女性皇族方の子育てが注目されがちだが、今回は「父の日」にちなんで、陛下たちの“父親エピソード”をたっぷりご紹介!
皇室は昭和天皇の時代まで、陛下とお子さま方とは離れて暮らすことが通例だったが、今の陛下はお子さまがお生まれになった直後から一緒に生活を送られている。
「皇太子さまと秋篠宮さまらが幼いころからご一緒に住まわれるのが陛下の“念願”でした。
お子さま方にも、一般家庭の子どもと同じように暮らしてほしいと思われていたのでしょう」
そう話すのは、皇室を長年取材するジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさん。
皇太子さまが幼いころに駄々をこねていると、陛下は厳しくしつけられた。
「スプーンやフォークでお皿を叩いていると、手をぴしゃっと叩かれたりしました。
サラダを最後まで召し上がらなければ、食べ終わるまで食堂に残されることもあったそうです」(渡邊さん)
弟の秋篠宮さまが小学校低学年のときに、当時飼われていたテンジクネズミを御所の池で泳がせようとして死なせてしまった際は、命の大切さを教えるため陛下が秋篠宮さまを池に落としたというのは有名な話。
さらには“お片づけ”に関するエピソードを元宮内庁職員で、『いま知っておきたい天皇と皇室』(河出書房新社)の著書がある皇室ジャーナリストの山下晋司さんが明かす。
「子どものころの秋篠宮殿下の部屋はいつも散らかっていて、陛下はよく注意しておられたそうですが、ある日見かねた内舎人(日常のお世話をする職員)が部屋を片づけたそうです。その部屋を見た陛下が“片づけたんだね”と褒めると殿下は正直に“僕じゃない”とおっしゃったので、陛下は片づけた内舎人を叱ったそうです」
一方では、普通のお父さんとしてこんな“特別授業”も。
「中学時代に数学が苦手だった秋篠宮さまは、わからない問題を陛下に教わっていたそうです。その後も陛下は、何度も数学の問題を出して熱心に指導されていたんだとか」(宮内庁ОB)
お子さま方の学校行事にも積極的に参加されていた陛下。
「学習院初等科の運動会では、親御さんが一緒にやる大玉ころがしや玉入れなどの競技にも参加されるなど、一般家庭の“パパ”と同じように過ごされていました」(渡邊さん)