「今年も年末から放送される恒例となった日本酒のCM『松竹梅』への出演が決まりました。撮影は9月の予定で、今回で10回目の共演となる吉永小百合さんも決まっているようです」(テレビ局関係者)
今年4月、体調不良で俳優業を引退すると一部で報じられていた渡哲也。
「'91年に直腸がんが見つかり、手術後は人工肛門をつけています。その後も肺気腫やぜんそくといった呼吸器系の持病とも闘ってきました」(スポーツ紙記者)
さらに、'15年には急性心筋梗塞の手術も受けている。
「持病の経過もよくないため、今は外出時に酸素ボンベのバッグを持ち歩いているそうです」(同・スポーツ紙記者)
そんな状態にもかかわらず『松竹梅』のCM出演だけは断らなかったという。なぜそこまで出演にこだわるのか?
「このCMは、'88年に石原裕次郎さんから渡さんに引き継がれて今年で32年目になります。“どんなに体調が悪くても、これだけは譲れない”という彼の強い意志を感じますね」(前出・テレビ局関係者)
縮小傾向にある石原プロ
渡は'71年、故・石原裕次郎さんが設立した石原プロモーションに入社。
「その後、舘ひろしさんや神田正輝さんなどの人気俳優を輩出。結束の固さから、『石原軍団』の愛称で親しまれてきました」(芸能プロ関係者)
'87年に裕次郎さんが亡くなってからは、渡が石原プロの顔として会社を支えてきた。
「裕次郎イズムを受け継いだ渡さんは、24年間にもわたって石原プロの二代目社長を務めていました。今は“相談取締役”という役職ですが、その思いは変わっていないようです」(同・芸能プロ関係者)
渡だけでなく、裕次郎さんにいまだに心酔する石原プロの社員は多い。
「“持ち家制度”というものがあり、社員は家を買うために事務所から住宅ローンを無利子で借りることができるんです。これは裕次郎さんの“男たるもの家ぐらい持て”という教えから生まれた制度で、やはり男気がありますよね」(前出・スポーツ紙記者)
そんな中、石原プロ自体は縮小傾向にあるという。
「ビルのワンフロアを使っていた事務所も、今では4分の1ほど。事務所が抱えていた車両もすべて手放していて、解散説も流れています」(前出・芸能プロ関係者)
石原プロに確認すると、
「縮小はしているが、解散は考えていない」
17日には裕次郎さんの三十三回忌の法要が行われる。“石原裕次郎”という偉大な名の灯は、たとえ小さくなっても消えることはなさそうだ。