1日の終わりに浴室でメイクを落とす人は多いだろう。だが、この習慣で肌が劣化し、見た目以上に老けるおそれがある。一方、正しいメイクオフを続ければクリアな若々しい肌に!面倒なテクも特別なコスメも不要の美肌習慣を、人気ヘアメイクのGeorgeさんに聞いた。
マスク生活が続く昨今、女性たちの間で急増しているのが吹き出物やかぶれ、乾燥といったマスクによる肌トラブル。また、ステイホームにリモートワークと日中自宅にいる時間が増えたことで、ついスキンケアはおろそかに。
「どうせマスクで隠れるから、はNG!マスク生活が当たり前になったこんな時代だからこそ、肌対策が必要です」
というのは、女性誌やファッション誌で活躍するヘアメイクのGeorgeさん。
「特に鼻から下は年齢が出やすい部分。マスクをはずしたとき自分ががっかりしないよう、気づいたらお手入れを。何歳からスタートしても効果があり、10年後の肌が確実に変わります」
オイルクレンジングを使う前にやるべきは
1日の終わりに熱いお風呂につかって疲れを癒し、ついでにメイク落としも浴室の中で─。今どきの女性にありがちなスキンケアのルーティンだが、実は肌に大きなダメージを与えていると指摘する。
「顔は身体より皮膚が弱いので、お風呂と同じ熱いお湯で洗うと刺激が強く肌に負担をかけることに。特にシャワーヘッドから出てくるお湯は刺激が強いので、顔に直接あてないように注意して」(前出・Georgeさん、以下同)
さらに、間違ったメイク落としで思わぬ肌トラブルも。
「オイルクレンジングの場合は、先にポイントリムーバーでマスカラやアイラインを落としてからにしましょう。オイルクレンジングで一気にメイク全体を落とすと、毛穴に、ポイントメイクの汚れが入って毛穴が詰まったり、黒ずみや色素沈着、くすみを引き起こすことがあります」
そこでGeorgeさんが提案するのが、入浴前のミルククレンジング。この際大切なのは、たっぷりの量で、こすらずメイクオフし、ぬるま湯で優しく洗い流すこと。
「お風呂に入ると肌が乾燥するという方がいますが、これは熱いお湯につかって出た汗が蒸発するから。この乾燥を防ぐためにも、入浴前にメイク落としと洗顔をすませ、軽く化粧水、乳液をつけることをおすすめします。そのうえで入浴すれば、浴室の水蒸気でエステ効果も期待でき、肌がふっくらして小ジワの改善にもつながります。入浴後のスキンケアも忘れずに」
夜のお手入れはきちんとできても、朝のケアは手を抜きがち。ステイホームで家に1日いるとなおさらのこと。
「朝起きたらまずスキンケアするのが美肌の基本。家の中でも皮脂は出るし、汚れだって付着します。また、すっぴんは肌が無防備の状態で、あらゆる刺激にさらされています。むしろメイクをしているときよりごわつくので、ぜひ朝のスキンケアを習慣に」
とはいえ、面倒なスキンケアでは続かない……。
「洗顔、化粧水、乳液だけのシンプルケアで十分。洗顔とオールインワンだけでもOKです。大事なのは保湿。保湿しないと乾燥してシワが増え、若々しい透明感が生まれません」
加えて大切なのが、UVケア。自宅にいるとつい忘れがちだが、紫外線は窓から約2メートルまで届くといわれ、室内にいても日焼けする。
「しみ、シワ、乾燥などの肌トラブルはすべて、日焼けが原因。外出しなくても、日焼け止めは365日塗るのがマストです。くもりや雨の日でもしっかり塗りましょう。
日焼け止めなどUVケア商品に表示されているSPF値は20、25、50などさまざまですが、値が低くてもOK。身体・顔兼用や身体用ではなく、顔用のものを選ぶのもポイント。身体用と比べて保湿力が高く、おすすめです」
しかし、日焼け止めを塗ると肌が乾燥したように感じる人も。
「近ごろの日焼け止めは進化していて、塗ったときの乾いた感じや違和感もなく、肌への負担も少なくなっています。石けんでオフできる商品も多く、お手入れも簡単です。アルコールフリーや紫外線吸収剤フリーなどオーガニック系の日焼け止めもたくさんあるので、肌が弱い方はそちらを試してみて」