億の資産を自力で作り上げた女性たち。投資などお金の勉強を常にしていることに加え人との縁や時間の使い方を大切にしているのが共通点。「おカネに使われず、好かれなさい」―金運を上げ続ける生き方、暮らし方のコツをファイナンシャルプランナーで株式会社オフィシャル取締役の笠井裕予さんに聞いた。
億女・笠井さん「お金の失敗を生かしてマネーセミナー講師に」
笠井さんは起業していた35歳のときに知り合いの話を信用し、投資で5000万円の借金を抱えた過去がある。
「今考えればお金に無知でしたね。自己破産をする方法もありましたが、逃げずに返済する道を選びました」(笠井さん、以下同)
そのとき、手を差し伸べてくれた知人のファイナンシャルプランナーが今の上司だ。笠井さんを自分の会社に社員として採用し、働きながら返済する方法を考えてくれた。厳しい指導のおかげで、笠井さんはお金に向き合って仕事に励み、返済を続けた。
「上司にすすめられ、11年前から女性向けのマネーセミナーの講師をするように。私の借金のことも隠さず話します。投資は元本保証ではないので儲かるよい話ばかりではありません。講師でも失敗するのだと知ってほしいので」
現在、複数の会社の役員も務め、総資産は2億円にのぼる。
笠井さんは仕事を効率よく進め、運を上げるために朝の過ごし方を工夫している。まず5時に起床し、家中の窓を開けて運気を上げることからスタート。それからトイレ掃除をし、「予祝ノート」と「感謝ノート」を書く。
予祝ノートは、今日1日をいい日にするために何をするかを記入。一方、感謝ノートは昨日の出来事から、楽しかったことを3つ選んで書く。両方とも書くだけで気持ちが前向きになると話す。
現金があると使ってしまうため、財布に入れるのは3万円までに。お金が出ていかないよう願いを込めて、紙幣の向きは頭を下にしている。
「財布には弁財天と不動明王のお札を。どちらも広島県の厳島神社の隣にある大願寺のお札。以前は毎月祈祷してもらっていたお寺なんですよ」
また、借金をした経験から、買い物の仕方にもひと工夫が。最近ではクレジットカードとスマホ決済アプリを利用し、ポイ活を実践。
「昔はコンビニや100円ショップで無駄な買い物をしていました。お金はどう使うかが大事。億女のみなさんはお金の使い方が違います。また『運』をすごく大事にされます。私も運がよかったから、どん底から救ってくれる人に巡り合えたのかもしれません」
億女・笠井さんのルール
財布は開運日に購入
財布を買う日にもこだわる。暦の上で最高の吉日といわれる「天赦日(てんしゃび)」に買ったコーチの財布はお気に入り
「億女」たちの共通ルール
・お金や金運アップの話が好き
・朝、早くから活動する人が多い
・本をよく読み、情報収集がうまい
・無駄遣いは徹底的に避ける
(取材・文/松澤ゆかり)