「どんな仕事でも、どんな人と接するときも、朝でも夜でも、家でも外でも、常にニュートラルギアに自分を置くことでプレーンな能力を発揮できる。(サッカー選手の)長谷部誠さんの言葉を借りれば“心を整える”だと思います」
こう語るのは中村倫也。
木曜ドラマ『ハヤブサ消防団』(7月13日スタート、テレビ朝日系木曜夜9時~)に主演する。スランプぎみの作家、三馬太郎は亡父の故郷である、自然豊かな田舎町“ハヤブサ地区”に移住。地元の消防団への入団をきっかけに連続放火騒動に巻き込まれる田園ミステリーだ。
ニュートラルは“結婚しても変わらない”
原作は池井戸潤によるヒット作。『半沢直樹』『下町ロケット』『民王』など池井戸作品は、これまで多くがドラマ化され人気、注目度ともに高い。そんな作品への心構えを聞くと返ってきたのが、冒頭のコメントだ。
「僕が考えるプレーンな能力とは、例えば褒められて伸びますとか、緊張感があるほうが普段以上の実力が発揮できますとか、すべてを準備して臨まないとできないとか、ノリですとか。演技やパフォーマンスに付随する言葉があると思うけど、どれも排除することです。
役者を始めたころプロって何だろうと考えたときに、どんな状況や環境、自分がどんなコンディションでも成果やパフォーマンスを発揮できることがプロフェッショナルなんじゃないかとたどり着いた考えです。
プレッシャーも感じていないです。これまでいちばん緊張したのは『紅白歌合戦』(2019年に出場し、ディズニー映画『アラジン』の『ホール・ニュー・ワールド』を歌唱)。自分の本業ではないので、お邪魔させてもらっている感じにソワソワしました。でも最終的には緊張している自分を楽しむことができましたけどね」
ニュートラルは結婚しても変わらない。
「仕事に気合がさらに入るということもないです。世間的には変わったとみられるのかもしれないけど結婚していようが独身だろうが僕自身は変わらないです」