「最初に台本を読んだとき、すごく心が温かくなりました。登場人物が愛おしいんです。“この家族に会いたい!”と感じました」
「王子」「プリンス」と女子から騒がれるイケメンの律は大学1年生。女手ひとつで3人の子を育てる母・恭子(富田靖子)の入院がきっかけで、弟妹に料理を作り始めた。
しかし自分が養子である事実が判明、さらに実母、実弟の存在も明らかになり、律は苦悩する。そして家族の愛、絆とは何かを模索していく。
「お話をいただいたときには不安がありました。というか、不安しかなかったです。初主演だし、昼ドラは大変という話は前から聞いていたし……。今まで出演した作品で、すごい主演の方々を見てきたので、その立場になった自分が責任を果たせるのかな? って」
撮影開始から1か月あまり。不安がなくなったわけではない。それでも懸命に進んでいる。長時間の撮影で疲れが出ても、若き座長は笑顔で明るく振る舞うよう心がけている。
「弟の調 (前田旺志郎)と妹の奏 (田附未衣愛)には“敬語ぬきで話そうね”と提案しました。年が近いから、そのほうが話しやすいし、家族を演じるうえでもいいかなと思って。僕は人見知りですが、今は現場の雰囲気にも慣れて、先輩方とも仲よく、楽しくさせていただいています」
タイトルにあるとおり、手作りご飯にスポットがあたる物語のため、高杉は撮影前に調理器具セットを購入。練習に励んだそう。
「基本の野菜の切り方の練習から始め、料理指導の方に教えていただきながら、オムライスもたくさん作りました」
自宅でもせん切りやイチョウ切りを猛特訓。
「楽しくて、つい切りすぎちゃうんです。それで大量に切った野菜をどうしよう? と悩むんです。野菜炒めにしても、ひとり暮らしだし小食だから、食べきるのが大変で(笑い)」
律の包丁さばき、料理の手際はもちろん注目したいし、ひたむきでピュアな律のセリフ、心に響くモノローグもポイントのひとつ。
「セリフの量が多いので、毎回苦戦しています。集中しやすいように部屋を薄暗くして、ぐるぐる回りながら覚えています。動いていないとダメなんです」
リフレッシュしたいときには、5キロほど走ったり友人とおしゃべりをする。
「甘いものでも癒されますね。僕はクッキーやビスケットなどのスイーツが大好きなんです。今はドーナツにハマっていて、太ったらどうしよう……という罪悪感を感じつつ、1日1個は食べてしまいます」
昼ドラといえばドロドロなイメージだけど、今回の主演は、こんなさわやかなイケメン王子。全編をやさしい家族愛が包んでいる。とはいえ、律の出生にまつわる人間関係などでドロドロ感もあるので、昼ドラファンはお楽しみに。
「律は素直で繊細でやさしくて完璧なキャラ。そのぶん、周りの人たちのキャラは濃いめです。口を滑らせすぎる律のおばさんとか、昭和が大好きで時代がかった口調の友人とか。絶対、楽しんでいただけます!」
律を演じながら、自分の母親の気持ちに気づくことも多いという高杉。
「僕が台本や原作を読んでそうだったように、見た方の心が温まるような作品にしたいと思っています。やさしい気持ちになれる時間をお届けするため、みんな全力で頑張っています。ぜひ応援してくださいね」