快眠に必要不可欠の3つの枕
■“正しい枕”が質の高い睡眠と美を呼ぶ
美容の鍵を握る、深い眠り。実は、そのために重要な要素のひとつが「枕」なのだという。枕を、働き続ける頭部を支えるコックピットにたとえる藤本先生。
「脳は眠っている間に血管を通して老廃物を排出し、かわりに栄養を補給してます。眠っている間の若返り信号を送り続けている脳(=頭部)をしっかり支えることは本当に大切です。さらに、自分に合った枕で眠ると呼吸が楽にでき、全身がのびのびするだけでなく、血管が圧迫されなくなり、血流改善にも役立ちますよ」(藤本先生)
■3つの枕で美を手に入れる
(1)季節の快眠用:夏は通気性のよいソバガラを使うなど、季節に合わせた第3の枕も用意すべき。
(2)横向き寝用:なかなか眠りにつけないときに使用。横向きになったとき、正しい姿勢を保てるよう、やや高めに。
(3)あお向け寝用:疲れていてすぐ眠れそうなときに使用。あお向けで正しい姿勢を保てるものを。
布団と身体に隙間がある人は、身体の枕を使うのも効果的。背中が浮く人は背骨に沿うように、丸めたバスタオルを。ひざが浮く人は、ひざやかかとにタオルをたたんで当てると、楽な姿勢になれる。
枕を選ぶときは以下の5つを満たすものを。(1)胸の上のほうが浮かず、楽に呼吸できる。(2)両肩が布団につく。(3)首を無理なく支えてくれる。(4)下あごに圧迫感がない。(5)鼻から息を吸い、お腹が膨らむ腹式呼吸が楽にできる。
当然のような条件でも、これらを満たさず、無理な姿勢で寝ている人は意外と多いとか。また枕を選ぶとき、大切なのは実際触ってみること。「必ずしも高価なものでなくてかまいません。肌触りや頭に当てたときの感じなどを確認してください。自分に合った枕を体調や季節に合わせて変えられるよう3つは所持しましょう」(藤本先生)
■こんな枕はNG!
意外と多いのが、夫婦で同じ枕を使っている人。男女で体形は違うし、人により好みも違うので、枕は1人1つに。また、同じ枕を使い続けるのもNG。やわらかい素材は半年~1年、硬いものでも最長で3年で買い替えを。ソファ用クッションなど、眠るために作られたわけではないものは枕に向かず、不眠はおろか首や肩を痛める原因にもなる可能性があるので注意しよう。