食事内容を書き出してマンネリ&偏食を自覚する
日々の食生活のバランスを整えていくにあたり、まずやってみてほしいのが、食事メニューを書き出す方法。
「まずは1週間、朝、昼、晩に自分が食べたメニューを記録してみてください。すると、たった7日間でも、同じものを何度も食べていることに気づくと思います。そこでピンとこない人は、2週間から1か月続けてみると、自分の食の傾向がより顕著に見えてくるはずです」
これまでなんとなく食べていた食事内容の偏り具合が、文字にすることで明確に。
こうして現状を自覚することが、隠れ栄養失調予防&脱出の第一歩!
掛け合わせでバリエ広がる“3×4=12調理法”
改善が必要だと自覚できたものの、食材の栄養バランスを調整して調理するのはなかなか難しいもの。
「毎日、食材ひとつひとつの栄養まで考えて、ぴったり栄養をコントロールしようとするととても大変ですし、それだけで疲れてしまいますよね。細かい分量や割合は気にしなくていいので、とにかく1か月間、同じ料理を食べないようにしてみましょう」
1か月分のメニューを考えるなんて無理!! と、思わず投げ出したくなった方に、八藤先生が提案してくれたのが『3×4=12調理法』。
「和風、洋風、中華風、3種類の味つけに、焼く、煮る、揚げる、蒸すという4種類の調理法を掛け合わせれば、1つの食材だけで12種類。さらに調理法に生を加えれば15種類のメニューが作れます」
和、洋、中の味つけは、調味料の使い方である程度、決められます。例えば、しょうゆ、みそ、みりんを使えば和風に、ソースやケチャップ、ブイヨンで洋風、豆板醤やごま油、オイスターソースを使えば中華風に。これらを上手に使い分けることで、意外と簡単にバリエーションも広がります。
〈プロフィール〉
八藤 眞さん◎理学博士、栄養士、調理師、衛生管理者、日本未病システム学会学術評議員。FLI 食と生活情報センター会長。栄養学、食問題などの講師を務めたり、執筆活動も。著書は『毎日きちんと食べているのに栄養失調ってどういうこと?』(マガジンランド)など多数。