「お開きになると、女性の司会者が“女装のことはSNSにあげないでください”と、何度もアナウンスしていました。さすがに悪ふざけがすぎたと思ったのかもしれませんね」(同・別の部屋の後援者)

理事選に向けた準備

誰もが目を引く、背中に大きく貴乃花の女装姿がプリントされたTシャツ
誰もが目を引く、背中に大きく貴乃花の女装姿がプリントされたTシャツ
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 貴乃花親方といえば、スーツに長いマフラー、時にはサングラスをする“マフィアファッション”がトレードマーク。そんな彼が、紫のアイシャドーに真っ赤なルージュなんて……。

「この企画を考えたのは、どうも貴乃花部屋のおかみさんである花田景子さんのようですよ。彼女がメイクやスタイリスト、カメラマンまで手配したって聞きました。確かに若い女性ファンなどは喜んだのかもしれませんが、後援者の多くは年配の方。こんなことをすることが相撲改革だとしたら、先行きは思いやられますよ」(相撲協会関係者)

 だが、ある相撲ライターは、この“女装カレンダー”を、

「素晴らしく練られた作戦」と、感嘆の声を上げる。

「一門の親方だけでなく、別の一門の親方まで入っているのが非常に興味深い。特に時津風一門の筆頭である時津風親方まで参加しているとなれば、これは間違いなく来年2月に行われる理事長選へ向けた準備ですよ。“女装撮影会”という恥ずかしすぎるイベントをあえてすることで、貴乃花は彼らの忠誠心を試したのではないでしょうか」

 時津風一門は8部屋で、相撲界では3番目の勢力。しかも、12部屋を従える最大派閥の出羽の海一門から山響、玉ノ井の両親方も参加している。4部屋の貴乃花一門にとっては、これ以上ない援軍だ。

「日馬富士の一件で孤立しているように見えますが、水面下では着々と応援者を増やしている。特に貴乃花と同年代の親方たちは、古い体質に嫌気がさしている人も多いのです。

 もしかしたら、角界を閉鎖的にしている“一門制”を壊してしまうかも。それが成功したらこの女装のおかげかもしれませんね。相撲取りですから、何より“裸の付き合い”がいちばんなんですよ(笑)」(同・相撲ライター)

 そこで、なぜ女装カレンダーを作ったのか、貴乃花部屋にメールで問い合わせたが、期限までに返答はなかった。

《ナルシストにもなれないような男なんてのはな、大したことないんだよ》

 この貴乃花の言葉を長男である花田優一氏は著書『生粋』(小社刊)で綴っている。彼の“ナルシストぶり”が相撲界改革の原動力なのか。