直撃取材に坂上は
――とある動物愛護団体の方が“たくさんの犬を飼われているのに、障害のある犬をさらに飼うことは無理がある”と話していました。テレビの企画に問題があるのでは? と言うのですが。
「そういう意見があってしょうがないと思います。テレビ局というよりは僕のほうからもともと保護したいという思いがあったので、それに対して反対の意見があるのも然るべきだと思います」
――保護団体ではいなくなったらすぐに報告するルールがあるのに、坂上さんは1週間ほど報告しなかったとも言われています。
「それは1回目にいなくなったときですね。これは僕の落ち度なのですが、うちの塀が2メートル80センチもあるので片足がないのにまさかよじ登るとは思わなかった。
パニックになって探偵のほうに先に相談しちゃったんですよ。
4日後に帰ってきて結果オーライだったんだけど、それを僕がテレビ番組で話したのが後追いになっちゃったんですね。規約に基づいて対応できなかったのはうちの責任だと思います」
今回はすぐに報告し、保護団体と相談しながら探しているという。テレビの演出について聞いたところで発したのが、冒頭の発言だ。
――いきなり11匹のワンちゃんと対面させたのはどうかという意見もあります。
「テレビを見ている方がそう思うのは仕方ないですが、そこにいたるまでのすべての過程を映しているわけじゃないんです。
僕と彼女で“犬と生活したいね”って言ってこういう環境で生活させていただいていて、その結果2度目の脱走があったということについては、不手際ですと言うしかないです」
しつけの仕方が厳しすぎたのでは? 義足がストレスになったのでは? 中型犬を小型犬と一緒に散歩させたのがよくないのでは? などという批判についても聞いてみたが、彼は腹をたてるようなこともなく丁寧に説明してくれた。
地元の健康福祉センターのウェブサイトには、サンタと思われる犬の情報が掲載されている。窓口となっている生活衛生課に問い合わせてみると、この情報についての発見連絡は4回あったという。担当者は、サンタの状況について楽観的だった。
「特別に危険な状態とは思っていません。過去の事例としては1年を過ぎて戻ったこともありますから」
坂上のもとには、直接目撃情報が寄せられることもある。
「うちはだって、近所付き合いをせざるを得ないですから(笑) 。本当に協力してもらってるんで。家がバレてるんだってことは薄々わかっていたんですが、全然知らない宅配便のスタッフさんまでもが、インターホンを鳴らして、“いま〇〇にいました!”なんて知らせてくれるんです。みなさんに心配をかけて、本当に申し訳ないなって思ってます……」(坂上)
近所の人々からもサンタは愛されている。1日も早く、彼のもとに戻ってくることを祈りたい。