撮影現場を激励に訪れた原作者の朱戸さんも、劇中の3人のキャラクターや掛け合いを楽しんでいるそう。
「朱戸先生には何度もお目にかかり、さまざまに協力していただいています。
本作はミステリー要素がありながらも犯人捜しよりむしろ、事件によって苦しんだり困ったりしている人を紐倉が独特の考え方、違った世界観に誘うことで救っていく新たなヒーロー像になっています。
慰めや励まし、やさしい言葉ではない、研究者らしい紐倉の言葉が心に響くような物語にこだわっています。加えて、科学や医療の情報も今までにないものを盛り込むことに注力しました」
毎回、物語のクライマックスで紐倉が、“誰も無力じゃない”“感情の奴隷になるな”“未来は僕たちの手のなかにある”など、彼にしか言えない言葉で迷える人々を救っていくセリフも印象的だ。
こだわりの義手とゆるキャラ寄生虫
まるでジャングルのような紐倉研究所を見ているだけでも楽しいが、彼のロボットハンドにも注目。
「実際に腕を失った方に取材をして、幻肢痛などについて伺いました。
その後、山下さんが使う義手は半年くらいかけて、何度もフィッティングしてもらい2種類制作したので、撮影ぎりぎりで間に合った感じです」
紐倉の愛する寄生虫がコミカルなイラストになっているのもポイント。
「実は山下さんと濱田さんは虫が苦手。そういう方にも不快感なく、ご覧いただけるようにしたいと思ってイラストにしました。ただ、想像していた以上の“ゆるキャラ”になっていますが(笑)」