昨年、千葉県に甚大な被害をもたらした大型台風。そして日本列島を揺るがしてきた数々の大地震。もはや他人事ではなく、ある日突然、誰もが被災者になりうるのだ。明日に起きるかもしれない大災害に備えるべく、週刊女性記者が「本所防災館」で身体を張って各種災害を擬似体験してきた!
避難したい時には避難できない状況に
「こ、これは無理、無理。……ヤバい、ヤバい」
レインコート&長靴で全身を覆ってはいるものの、激しい雨と風に打ちつけられてずぶぬれになる記者たち。そして、念仏のように出てくる諦観の言葉。それもそのはず、体験したのは“非常に激しい雨”に相当する、降水量1時間50ミリの大雨と、風速30mの“猛烈な風”!
目の前の手すりにつかまっていないと、大人ですら立っていられない。マスク越しに口をあけて息をするのもままならない。防水装備もむなしく、わずかな隙間から雨が侵入してきて、首元や手首、足元が冷たくなっていく。
「昨年、千葉県を襲った台風15号の最大瞬間風速は57・5mで、1時間で約110ミリ降った場所もあるほどです。
今、体験した50ミリの大雨と風速30mの風が吹き荒れている状況で、(5段階中の)警戒レベル4の“避難勧告”が発令される場合があります。はたして、この状況で外に出て避難できますか?」
暴風雨よろしく雷に打たれたような、インストラクター・中島孝さんの衝撃の話。いかに千葉が恐ろしい状況下にあったか、そして身を守るための、正しい準備と知識を身につけておくことの大切さを痛感。
避難勧告が出てからでは「避難は遅く、難しい……」と理解できました。