割り箸やビニール傘も
食品以外ではどうか。
流通アナリストの渡辺広明さんは意外な商品を口にする。
「いま足りなくなりつつあるのは割りばしです。スーパーやコンビニなど弁当を販売する小売店は心配でしょう。割りばしやつまようじは、ほぼ中国製で、困ったことに代替品となりうる安価なプラスチック製のはしも多くは中国で生産しています」(渡辺さん)
仮に弁当から野菜が消えても肉やご飯は食べられるが、割りばしがなくなると“マイばし”が必要になってくる。
ほかにも……。
「ビニール傘が店頭から消える可能性があります。割りばしと同様に中国への依存度が高く、使い捨て感覚で購入されることも多い。便利かもしれませんが、こうした“ぜいたく品”は海外ではあまり見かけません。中国国内の混乱が続く中、日本のためだけに生産再開を急ぐ優先順位は低いかもしれませんね」
と渡辺さんは指摘する。
中国製品が市場を席巻する中、次に何がなくなりそうか見当をつけるのは難しい。
「100円ショップを毎日覗いていれば、この先、何が足りなくなりそうか動向がわかるのではないでしょうか。中国製の商品が売り場を占める割合は高く、入手困難になるおそれがあります。何でも100円で手に入ったこれまでとは状況が変わるかもしれない」(渡辺さん)
さらに、渡辺さんは、見落としがちなものとして「商品を包装するフィルムなどのパッケージ」を挙げる。なければ商品として成立せず、国内で代替品は作れるもののコストは高くなりそうだという。