夫婦が同じベッドで寝る常識はもう古い
とはいえ、単に睡眠時間を7〜8時間にすればいいという問題でもない。現代人は不眠に悩む人も少なくない。民間のショップジャパン睡眠に関する調査では「30代・40代の働き世代男女85・1%、女性のみでみると90%の方が睡眠に悩みを抱えている」という結果も。
「不眠に悩む人は4~5人に1人といわれています。
睡眠時間は7〜8時間が適切とされますが、どうしても眠れなかったり、やむをえない事情があるときは、昼間20~30分の仮眠をとって補いましょう」
睡眠の質を上げて7〜8時間眠ることが理想的で、時間だけでなく睡眠環境を整えることも重要なのだ。
眠る前のカフェイン摂取や飲酒、スマホが厳禁なことは周知のとおりだが、ほかにも新情報が続々と発表されているのでチェックしておこう。
まずは眠るときの照明、今までは薄明かりがいいとされてきた。
「睡眠中も視覚中枢は働いているので、電気をすべて消した状態が理想です。豆電球程度の明るさの部屋で寝ていると、肥満リスクが1・9倍増え、脂質異常症の割合も増えるという奈良県立医大の調査報告があります」
どうしても、明かりをつけたい場合は、間接照明などで直接、光が当たらないようにする。
次は音。実は眠っている間も聴覚は働いていて、脳は反応しているのだ。
「聴覚中枢も視覚中枢と同様に就寝中も働いていますので、耳栓をして眠るのがオススメです。聴覚が過敏な人や生活音が気になる人だけでなく、深く眠りたい人にピッタリです」
隣で眠るダンナのいびきがうるさいのはもってのほか。別の部屋で眠るか、耳栓を必須にしよう。
「同じベッドで眠る夫婦もいますが、ぐっすり眠るためには1人1台のベッドで眠ることが基本です」
夫婦は同じ部屋やベッドで眠るのが常識、なんて言っていたのは昔のこと。
「寝返りが制限されて眠りが浅くなります。ペットと一緒に眠るのも、よくありません」
ペットは可愛いし温かいので、ついつい一緒に眠りたくなるが、同じベッドに眠るのはやめておこう。
「ペットの睡眠環境は人間と違うので、ペットのためにも一緒に眠るのは我慢しておきましょう」