返礼品なしの寄付型ふるさと納税も
自然災害の被災地支援などを目的とした返礼品のない寄付が広がりをみせている。
「'14年に被災地自治体への寄付受付を開始してから、返礼品なしの寄付額は増加傾向。7月の豪雨災害では、翌日から寄付活動が始まり、認知度・スピード感ともに高まっています。新型コロナウイルス関連では北海道庁が地域医療従事者支援への寄付を募り1億6千万円以上の寄付が集まりました。
控除上限額の範囲内であれば税の控除が受けられますし、被災地や支援したい事業へ直接寄付することができます。寄付の際に記入できる応援メッセージも被災地の心の支えになっています」(「ふるさとチョイス」広報担当・田中絵里香さん)
《ふるさと納税専門サイトの支援コーナー》
・さとふる「ふるさと納税 災害支援寄付」
https://www.satofull.jp/static/oenkifu.php
・ふるさとチョイス「災害支援」
https://www.furusato-tax.jp/saigai/
・楽天ふるさと納税「令和2年7月豪雨被害 寄付受付」
https://event.rakuten.co.jp/furusato/notice/202007kyushu/
・ふるなび「ふるなび災害支援」
https://furunavi.jp/c/disaster_support
“ふるさと納税”ココに注意!
★全額控除の金額は総務省のサイトで確認
総務省「ふるさと納税 ポータルサイト」では、全額控除(2000円を除く)されるふるさと納税の目安額を掲載。収入と家族構成別でリスト化されているので寄付前に確認を。各ポータルサイトでもシミュレーション可。
★5自治体以内にする
確定申告不要な給与所得者などで寄付先が5自治体以内であれば、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が利用でき、確定申告が不要。寄付先の自治体に申請書を提出すればOK
★控除上限額の変動に気をつける
コロナ禍の影響でボーナスカット等による減収リスクがある人は、寄付による控除上限額が例年より下がる可能性あり。上限額を超えた寄付金額は全額自腹となる。
★返礼品が課税対象になる場合も
返礼品(寄付金額の3割以下)は、保険の満期金等と同じ一時所得として課税の対象に。年間50万円以下なら課税されないが、返礼品以外の一時所得がある場合は要注意。
(取材・文/河端直子)
【PROFILE】
金森重樹さん ◎不動産・建築・介護事業など年商100億円の企業グループオーナー。著書に『2015年改訂版 100%得をする ふるさと納税生活』。ふるさと納税ブームのきっかけを作る。近年は、断糖高脂質食ダイエットの普及活動にも取り組む。