新型コロナ後も総資産額は右肩上がり

「まとまったお金がない人が投資をする場合、ポイントは『積み立て』と『長期運用』です」と、松岡先生。「積み立て」は、毎月決まった額をロボアド投資の口座に振り込み、その分だけ投資信託を買い付けてもらう方法。

「価格が上がったときは買い付け量が少なく、下がったときには多くなります。金融商品の価格は常に上下しますが、こうすることで買い付け価格をならすことができます」

 そうやって毎月、少額を長期間投資することでリスクを分散し、運用成績をアップさせる効果があるのです。

「例えば、写真ページにあるグラフは、あるロボアド投資で4年間投資したときの資産額。'20年に新型コロナウイルスの影響により、大幅に価格が下がっていますが、それでも総資産額は右肩上がり。全世界の株式市場に大きな影響を与える事件が起きても、長期分散投資することで、そのリスクを最小限に抑えることができるのです。人間が運用すると、株価の上昇や下落に一喜一憂しがち。しかし、ロボアド投資にお任せしておけば、たとえ大事件が起こっても、コツコツと投資を続けやすい。“ほったらかし”だからこそのメリットです

 忘れている間に、少しずつでも資産が増えていれば、金利ゼロの銀行に預けっぱなしよりも、よほどお金の価値が上がるというわけだ。

■松岡さんオススメ! ロボアド投資ベスト3
 主要なロボアド投資サービスを紹介。注目すべきは、利用手数料。長期間利用すると大きな差が出ます。各サービスのサイトでは、実際に投資する金融商品の「信託手数料」も要チェック。「信託手数料」が安い金融商品をそろえているサービスを選ぶのもポイントです。

第3位 身近さNo.1の『楽ラップ』
https://wrap.rakuten-sec.co.jp/
金融機関名:楽天証券
サービス開始時期:2016年7月
最低投資額:1万円
手数料(税別):0.715%(固定報酬型)
積み立て投資:1万円~/月
 手数料が低く、最低投資額も1万円からと手軽に始められる。楽天証券に口座があれば、新たな口座開設は不要。TVT機能(下落ショック軽減機能)が特徴。株式市場の値動きが大きくなり、その状況が継続すると予測された場合、一時的にリスクが高い株式の投資比率を下げ、債券の比率を上げる機能がある。投資対象は投資信託のみ。

第2位 キャリア連動ならお手軽な『THEO』
https://theo.blue/
金融機関名……お金のデザイン
サービス開始時期……2016年2月
最低投資額……10万円(THEO+ docomoなどは1万円~)
手数料(税別)……年率0.65%〜1.00%(3000万円まで)
積み立て投資……1万円~/月
 3つの機能性ポートフォリオを組み合わせた、きめ細かな分散投資が特徴。長期的に高いリターンを狙う世界中の株式中心の「グロースポートフォリオ」、安定的なリターンを狙う債券中心の「インカムポートフォリオ」、突発的なイベントによるリスク低減を目指す不動産など中心の「インフレヘッジポートフォリオ」を組み合わせて運用。投資対象はETF(上場投資信託)。

第1位 ユーザー数トップの実績『WealthNavi』
https://www.wealthnavi.com/
金融機関名……ウェルスナビ
サービス開始時期……2016年7月
最低投資額……10万円
手数料(税別)……年率1%(3000万円まで)
積み立て投資……1万円~/月
 ノーベル経済学賞受賞者が唱えた理論に基づき、リスクが同等ならリターンが最も大きい、最適なポートフォリオを選んでくれる。主要都市銀行のネットバンキングを利用すると振込手数料が無料に。家計簿ソフトのマネーフォワードなどと連携可能。ANA、JAL、イオン銀行など提携パートナーが豊富で、ポイントが貯まる優遇制度などがある。投資対象はETF(上場投資信託)。