実家があったことで名づけられた神奈川・茅ヶ崎の『雄三通り』。それまでは疎遠だった地元の町おこしに、ひと肌脱ごうとしていた矢先だったが……。コロナと病に立ち向かう若大将の胸の内──。
町おこし頓挫で地元が困惑……
8月29日、誤嚥による嘔吐で緊急入院した加山雄三(83)だが、その後、軽度の小脳出血を起こしていたことが判明。加山は、昨年11月にも軽い脳梗塞を発症している。
「現時点では出血の拡大はなく、容体は安定しておりますが、引き続きの治療と慎重な経過観察が必要であるとのことから、当面の芸能活動を自粛し、治療に専念しております」(所属事務所)
今年、デビュー60周年を迎えた加山は、7月5日には逗子マリーナで生配信無観客ライブを盛大に開催。8月23日には日本テレビ系『24時間テレビ』にも出演。83歳とは思えない意欲的な活動を見せていた中での緊急入院だった。その後、11月7日に予定されていたディナーショーの中止が発表された。
加山は週刊女性既報のとおり、昨年暮れに住み慣れた成城の豪邸を出て、都心のケアハウスに引っ越している。もともと加山が幼少のころから31歳まで過ごしたのは、神奈川・茅ヶ崎だ。茅ヶ崎といえば、サザンオールスターズ。駅からサザンビーチに続く“サザン通り商店街”はファンの聖地。だが、茅ヶ崎は桑田佳祐が敬愛する加山雄三という大御所が育った地でもある。
JR『茅ケ崎』駅南口から海に続いている『雄三通り』は'01年に市民からのネーミング応募によって名づけられた。それ以前は加山の父で俳優の上原謙さんの名前を取り『上原謙通り』と呼ばれていた。もともと実家があった通り沿いの土地には、現在はマンションが立っており、エントランスには加山の描いた海の絵が彫ってある。
そんな故郷・茅ヶ崎で、実は加山のデビュー60周年を記念する町おこしイベントの計画が着々と進行していた。デビュー50周年に際しては、市が加山に『茅ヶ崎市民栄誉賞』を贈呈している。
「今年は加山さんがデビュー60周年ということで、昨年秋ごろ、加山さんの誕生月の4月に茅ヶ崎でトークショーを開催しようと、加山さんの事務所に連絡をしました。そうしたらスケジュール的に難しいということで、断念しました」と、話すのは茅ヶ崎の商店会の幹事。
それならと、今年に入り《加山雄三さんデビュー60周年おめでとう!》と書いたフラッグを作り、電柱に飾りつけた。
「その後、加山さんの銅像を建てる話も出ましたが、費用的に難しかった。ならば、“第2の石原裕次郎”ならぬ、“第2の加山雄三コンテスト”をやろうという声も出ていました」(商店会幹事)
だが、それもこれもコロナ禍でイベントどころの騒ぎではなくなった。そして苦肉の策をひねりだす。