堺雅人・賀来賢人の腕前は?
岩崎さんは現在7段。いつかは女性でまだ誰も到達していない8段を目指すことが目標。そんな岩崎さんから見た半沢直樹の腕前は?
「半沢さんが大学まで剣道をしていたなら3~4段は持っていると思いますし、ちゃんと稽古をしてきた方だと思います。ぜひ一緒に稽古をし、剣を交えてみたいですね」
堺雅人や賀来賢人ら、剣道の場面に登場する俳優は初心者だというが、
「腰の入り具合、踏み込み、かまえ、素振りもまるで初心者には見えません。よほど稽古もしたと思いますし、指導者もいい方がついていたと思います」
と7段も絶賛する腕前。
「私自身、一生修行だと思い、心と身体のために稽古をしています。剣道は心が鍛えられますからやっていなかったら仕事を続けてられていなかったかもしれません」
バンカーの重圧、人間関係、プレッシャーのある生活の中で剣道を通し、己と向き合い、剣を打ち合うことで救われたという岩崎さん。
「実際のバンカーでしたら紀本常務(段田安則)や大和田取締役のような方々を叱責するのは、かなり難しいことです。しかし、それもお客様を第一に思う信念をもっているからこそ。半沢さんの部下やお客様に対する思いは同業者として学ぶところがたくさんあります。少々オーバーなシーンはありますが、あの気持ちは自分も見習いたいと思っています」
剣道には「気剣体一致」という言葉がある。
「これがすべて一致しないと技を打った時に一本にならないんです」
己の正義と銀行の未来をかけた大将・半沢直樹は箕部の錬金術を破り、腐りきった政治家とバンカーに「倍返し」の一本を決めることができるのだろうか。