もっと柔軟に新しい服に挑戦する
木村 私のお店に50代、60代のお客さんがいらしたときに「こういうの、いかがですか?」って私が言うじゃないですか。そうしたら、「いや~もう恥ずかしい~」って。そういうときは必ず聞くんです。「奥様はおいくつですか? あなたはおばさんになりたい? マダムになりたい?」と。
私がはっきり言っちゃうから、「失礼な!」って店のスタッフにはいつも怒られるんだけど(笑)。でもね、みなさん「そりゃマダムでしょ」って答えるのよ。「じゃあ着なさいよ!」「でも……」「誰も見てぇへん!」って押し問答ね(笑)。
川邉 関西弁って便利ね!(笑)
木村 あんたを誰も見てへんって。一歩がなかなか踏み出せないんでしょうね。
川邉 時間がかかりますね。私も最初は丁寧にカウンセリングしながらうかがって、お客様の好みのほうに寄せるんだけど。女の人って頑固。その頑固さはいいところなんだけど、もう少し柔軟性があってもいいと思いますね。
木村 私はこの服は勇気がいるな~とか全然関係なく、着たいものを着てきました。本の表紙の撮影日も、オレンジとピンクを上下で合わせた服で行ったらカメラマンが、「えー!? それでいいんですか?」って、びっくりしてましたね。いいんです、どうぞって(笑)。でも、ミニスカートだけはもう20年もはけないんですけどね。
川邉 あら、私はきますよ?ロングブーツと長めの丈のコートを合わせれば大丈夫よ。足さばきがよくて歩いていて気持ちがいい! ヨーロッパの大人の女性はみんなミニスカートで颯爽と街を歩きますから。木村さんがはけば、神戸のマダムがみんなミニになるかも。オススメですよ。
木村 そうですか? じゃあ頑張ろうかな(笑)。