今年はコロナ禍で、人生や「もしも」のときについていろいろ考える機会が多い。特に気になるのが老後の暮らしだ。私たちの平均寿命は年々延びている。今年7月に発表された最新データによると、日本人の平均寿命は、女性は87歳と、男性81歳に比べ圧倒的に長い。つまりは夫婦であっても最終的には女性がひとり残される可能性が高いということ!
老後のお金と住まいの確保が最重要
「100歳以上の日本人は、25年前、3000人程度でしたが、今から25年後には38万人にのぼり、その9割近くが女性と予想されています。長生きをリスクにしないための準備が必要ですね」
そう話すのは、終活カウンセラーの武藤頼胡さん。ひとりで迎える100歳から先のことなんて考えていなかった……。どうすれば?
「相談に来る方のほとんどが、“なにもわからない”から不安という状態です。まずは現状を把握して。すると打つべき手も見えてきます」
相続問題に詳しい税理士の福田真弓さんにもアドバイスをいただいた。
「老後のお金と住まいをきちんと確保することが何より大事です。それには夫婦の話し合いと、元気なうちにすべき準備が不可欠です!」
《不安を払拭する3大アクション》
1. 持ちものや遺族年金など現状を把握する
財産、持ちものすべてをリストアップ。夫が亡くなった場合に遺族年金がいくらもらえるかは年金事務所へ問い合わせを。市販のエンディングノートがあればリストアップ時に役立つ。
2. 法定相続人を確認する
夫が亡くなった場合の法定相続人が誰か確認しておく。特に子どもがいない場合は、親、兄弟姉妹、甥姪の順に相続権が発生するので注意。もめると法で決められた割合で分けることに。
3. 夫や親族とコミュニケーションする
財産をどうするか、元気なうちに夫と話し合って決めておき、できれば遺言書も書いておくのがおすすめ。相続でもめないよう、法定相続人を含め親族とは日ごろから意思疎通を。