「冬休みの間に、まさかのコロナ感染……。幸い家族にうつらなかったけれど、1か月以上たった今も味覚がおかしいし、本当に怖い病気よ。絶対にかからないように、あなたも気をつけて!」とは、編集部員が友人Aさん(40代)からかけられた言葉。何気なく立ち寄った雑貨店で店員から感染したという。身近な人の感染を知り、さらに予防を強化したくなった。
でも、手洗い、うがい、アルコール消毒はすでに徹底しているし……。そんな矢先に聞いたのが鼻うがいによるコロナ対策。実際、効果はあるのか? 専門医に尋ねた。
「鼻の奥のほう、のどのてっぺんあたりに位置する上咽頭、ここにウイルスが付着して感染が起こると言われています。鼻から水を入れて行う鼻洗浄(鼻うがい)は、鼻の中と上咽頭を洗浄でき、ウイルスを洗い流す効果が期待できます」とは、わしお耳鼻咽喉科院長の鷲尾有司先生。
インフルエンザ検査もPCR検査も、鼻の穴から長めの綿棒を入れ、鼻の奥をこすって、検体を採取して行う。このとき、こすっている部位が上咽頭だ。
体液に近い塩水を使えば
痛みもなくスッキリ爽快
上咽頭は口に水を含んで行う口うがいでは洗い流せない場所だから、感染予防になるという。しかし鼻から水を入れるなんて、考えただけでもツーンとしてつらそう。痛くない方法はある?
「人間の体液に近い状態の水を使うことで痛みは軽減できます。清潔な水と塩を混ぜて濃度0・9%の塩水を作り、37度くらいに温めてから洗浄するといいでしょう。鼻はのどと耳につながっています。誤ってのどや耳に水が行かないよう、身体をやや前に傾けながら、無理せず行ってください」(鷲尾先生、以下同)