その年の差45歳。加藤茶さんの妻として健康を支え続けて10年目。“介護”はいずれやってくると覚悟を決め現在猛勉強中。そんな中で生まれた驚きや疑問。この超高齢化社会に、前向きになれる介護情報をお届けします。
第1回 “介護”は、ある日突然やってくる!
綾菜さんは、介護職として働くうえで基本となる『介護職員初任者研修』と、その上の『介護福祉士実務者研修』を取得。今後実務に取り組んでいきたいという綾菜さんと、介護の生の声を読者にお届けする本連載。今回はその意気込みを語っていただきました。
6年前、突然加トちゃんが病に倒れ……
──介護に関心を持ったのは、ご主人の加藤茶さん(以下、加トちゃん)の病気がきっかけですか?
綾菜 そうですね。6年前、ロケから帰宅すると急に具合が悪くなり40度の高熱を出したんです。全身が跳びはねるほど痙攣して、あわてて担ぎ込んだ病院でパーキンソン症候群と診断されました。特に予兆もなく、突然のことで本当に驚きました。すぐに入院して点滴につながれ、丸々1か月。入院生活で体力は衰え、みるみるうちに体重は38キロにまで落ちてしまって。そこからのリハビリがとても大変でしたね。
──今のお元気な加トちゃんからは想像できませんね。
綾菜 彼のとてつもなく強い生命力と、当時の私の若さゆえの“絶対に治す!”パワーがすごかったのでしょう。今は完全によくなり、筋力も入院前より今のほうが強いほどです。でもその当時、私は精神的に励ますこと以外、具体的には何もできなかったんです。
これから、加トちゃんが100歳まで元気でいてくれるには、どうやって健康寿命を延ばせばいいのか知りたいし、前のように急に倒れても動揺せずに知識を持って支えていけるようになりたいと思って、介護の勉強をしようと決意しました。
──実際に勉強してみて、どうでしたか?
綾菜 学校に通って学ぶうちにどんどん楽しくなって、私に向いていると思いました。「介護なんて誰でもできる」と思っていたのが間違いだったことも知りました。施設で実習させていただいたのですが、入浴介護ひとつとっても本で読むのと実際にやるのとでは大違い。
でも、デイサービスで高齢者女性の買い物を手伝ったとき「有料のサービスは1か月に1回しか受けられないから、あなたでよかった。次回もまた会いたいわ」と言っていただけて、とてもうれしくて。加トちゃんのほかにも、介護を必要としている方のために、私が学んだ知識を使ってお手伝いしたいという思いが強くなりました。
──この連載でも、いろんなことを教えてください。
綾菜 近所の仲のよいおばあちゃんたちに介護や食事について相談されることが増えました。それをきっかけに介護食アドバイザーの資格を取りました。また、足が悪いおばあちゃんたちの生活の質をどうやって上げれば毎日を楽しく暮らしていけるかを考えて、私も介護を学び中なんです。
連載を通して、読者のみなさんと介護に関するいろんなことを楽しく学んでいけたらうれしいです。介護に「待った!」はありません。一緒に準備を始めましょう。
【最近の加トちゃん家】
今年で結婚10周年で私は4月で33歳になりました。加トちゃんに、ケーキでお祝いしてもらいました。結婚したときは誕生日プレゼントはロマンチックなお花でしたが今年は使い勝手がいいフライパンとお鍋でした(笑)。私のことを熟知しているなとうれしくなりました。10年たっても出会ったころと変わらず本当に仲よしです。