夫源病」という言葉が取り沙汰され、“夫がストレスで病気になる妻たち”の存在が話題となり始めたのは約10年前。コロナ禍でさらに「夫への不満」を募らせる妻たちが考える「別離のシミュレーション」に「離婚」、そして「死別」がある。「夫のもしも」について、おカネのプロと一緒に考えてみた。

既婚女性の約半数が夫の早死にを望んでいる!?

 2012年に『妻の病気の9割は夫がつくる』という書籍が発売になった。その中には、既婚女性に取ったアンケートで約半数の妻が夫の早死にを望んでいるという記載がある。約半数とは、正直かなりの割合だ。もしかすると、もっと増えているのかも?と思わせられるのが、このコロナ禍だ。

 ずっと家にいる夫への不満がたまり、心身ともに不調になっている妻たちの「叫び」は、インターネットのあちこちで見受けられる。今年のサラリーマン川柳の第1位となったのは「会社へは来るなと上司、行けと妻」。思わず、ひざを打った妻たちも多いのではないだろうか。

 最近、テレビドラマの影響で「リコカツ」(離婚活動)という言葉も流行っているが、そう簡単にはいかないというのが現実だろう。家、財産、子ども、将来のこと。結婚年数が長ければ長いほど、しがらみは多く、二の足を踏んでしまう。

 夫との別居、離婚が思い浮かんだ人は、同時に「死別」についても、思い及んだのではないだろうか。

 自分が先か、相手が先かはわからないけれども、もしも夫が先に亡くなったら……その場合のおカネはどうなるのだろうか。心もとない未来しかないのだろうか。そうなれば、夫とは離婚せず、できるだけ長く働いてもらって生活基盤を支えてもらったほうがいいのか……そんな打算も働くだろう。