身体の解毒力や抗酸化力を高めてくれる野菜として大注目の「ブロッコリースプラウト」。その秘訣は、効能が多肢にわたるスーパー栄養素“スルフォラファン”にあり。がん予防や、肝機能の改善、エイジングケアまで。まさに食べるサプリメントです!
感染症対策として健康への意識が高まる中、身体に必要な栄養を効率的にとりたいもの。そこで、今注目されている野菜がブロッコリースプラウトだ。
「スプラウトは発芽直後の新芽ですから成長に必要なエネルギー、栄養素が豊富に含まれています。中でも、ビタミンC、β-カロテン、葉酸、カルシウムが豊富。
また注目すべきは“スルフォラファン”という成分。がん予防から抗酸化作用、肝機能の改善効果など幅広い効能があり、これがスーパーフードといわれるゆえんです」
とは管理栄養士の吉野愛さん。このスルフォラファンに関しては、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学がそのメカニズムを解明してから、日本国内でも多くの大学の研究で次々と体質改善効果が発見されている。
「“スルフォラファン”はこのスプラウト(新芽)の時期に最も含有量が多く、成長するにつれ、徐々に減少していってしまうのです」
がん、生活習慣病予防に注目すべきは解毒作用
日々食べる食品に含まれる化学物質などが、細胞を傷つけることによって高まる発がんリスク。スルフォラファンを摂取すると、各細胞において身体を防御する酵素の生成が促される。この酵素が有害物質の解毒力を飛躍的に高めてくれるという。
「酵素は体内の活性酸素を除去、有害物質を無毒化し体外へ排出してくれます。他にもさまざまな働きがあり、生活習慣病の予防効果があります」
さらに、スルフォラファンにはAGE(終末糖化産物)抑制効果もあり、アンチエイジングに役立つこともわかってきている。代謝を高めて、脂肪を燃やしやすくし、内臓脂肪の低下や脂肪肝の減少にも役立つことが期待されており、健康、美容にも効果があるとあっては、食べない手はない。
「この効果には2~3日の持続性があることがわかっています。1週間50g程度を目安に食べてみましょう」
体内での解毒効果はピカイチ!
クルクミンも生薬として、抗炎症作用・抗菌作用があるが、スルフォラファンはより高い解毒量でGST( グルタチオン S- トランスフェラーゼ ) などを活性化させ、発がん物質を無毒化し、体外へ排出するといった働きがある。
スルフォラファンの効果的な食べ方
生×よく噛むこと
スルフォラファンは加熱してしまうと作られにくくなるので生で食べましょう。また、よく噛んで細胞を壊すことで活性化され、さらに体内に吸収される量も高まるといった特徴が。サラダに入れるだけでなくさまざまなレシピで楽しんで摂取してみましょう。生のままジュースやスムージーに入れて摂取することもおすすめです。