脳血管疾患は北に集中!
寒さと塩分の多さで血管ストレスが上昇!
「寒い地域は、昔から塩漬けで食材を保存するなどの食文化があり、塩分摂取量が多い。そのため、血圧が高くなり、脳血管系の疾患や胃がんなどが増える可能性が。寒さで血管が縮みやすいことも血管が切れる、詰まる原因のひとつ。暖かい地方に比べ、血管へのストレスは高いです」(田中教授)
また、積雪の時期は、屋内で飲酒の機会が増えることも健康に影響していると推測。
「岩手県の女性は、東北のなかでは珍しく奔放で情熱的。秋田県民も遊び好きな一面があり、昔ほどではありませんが今もお酒をよく飲む印象です」(矢野さん)
東北を代表する“フランクな県民性”が健康難を助長しているのかも!?
脳血管疾患による死亡率が高い県 ワースト5
1位 岩手県
2位 秋田県
3位 山形県
4位 青森県
5位 新潟県
がんによる死亡率が高い原因はアクセス!?
大病院が多くある都市部に軍配が!
日本人にとって“国民病”ともいえるがん。死亡率には、地域の医療環境が大きく影響すると話す田中教授。
「がんの克服には、早期発見・早期治療がいちばん。医療機関へアクセスがしやすいかどうかが重要になります。地域に大学病院などの大きな総合病院が少ない、あるいは東北など雪深い地域で物理的に通院が困難になる時期がある場合、がんの発見が遅くなり、手遅れになる可能性も高まる」
大病院が多く立地する東京都は死亡率が46位で、愛知県、神奈川県、大阪府なども全国平均より軒並み低い。
そんななか、がんの死亡率がもっとも低いのが沖縄県。
「沖縄県は今も昔も長寿県。女性は今も平均寿命がトップ10以内で、その地位を守っています。特有の食文化や暮らしが健康の礎になっているのでしょう」(田中教授)
“ウチナータイム”といわれる、おおらかな時間感覚で生活しているイメージだが、実は女性は働き者でしっかり者とも。
「そういう県民性が健康面にも影響していると思います。一方、高知県は男女ともにお酒好き。お金が入ったら飲もうという気質で、こちらは県民性がマイナスに働いていますね」(矢野さん)
がんによる死亡率が高い県 ワースト5
1位 秋田県
2位 青森県
3位 長崎県
4位 北海道
5位 高知県