株価で右往左往しない株の見直し基準
「投資額は、最大でも1か月の家計の余剰金額×12か月程度に。退職金での投資は、気持ちが大きくなり、投資先の選出も雑になりがちなのでやめておきましょう」(大山さん)
投資の練習という意味でも、定年前から少しずつ株の購入を始めておくほうがよいが、優待目当てなら、購入後の株価の上下にそれほど一喜一憂しないこと。
「配当金がグッと下がったときは、そうとう業績が悪くなっている証なので、見直しを検討してもよいですが、それ以外はゆったりと構えて優待を楽しみましょう。
株主優待は、株を買うためにいろいろ調べるだけでなく、優待をどう使うか考えることも必要なので、頭の運動にもなると思います。定年後は儲けより、楽しみの1つとして捉えると精神的にもラクですよ」(まる子さん)
株主優待を受け取るまでの流れ
【1】証券会社に口座を作る
〜ネット証券会社を利用して手数料を節約〜
大手証券会社で数千円の取引手数料がネット証券会社なら数百円。
「サイトで優待銘柄の情報を提供するネット証券会社も多いので、便利です」(まる子さん)
【2】優待銘柄を選ぶ
〜優待廃止リスクが低いのは自社製品や割引券〜
「自社関連の優待は廃止になる可能性が低い。コロナ禍の外食産業などは優待を使って来客増を見込んでいるので、優待をやめる企業は少ないはず」(まる子さん)
【3】優待銘柄を買う 〜株主優待が受けられる“権利確定日”を確認〜
優待を得るには企業ごとに定められた権利確定日に株の保有が必須。
「その日に向かって株価が上昇する傾向があるので、早めに購入の準備を」(大山さん)
【4】優待品が届く
〜忘れたころに到着することも。気長に待って〜
権利確定日後、多くの会社は2~3か月後に優待品を発送。半年ほどかかる場合も。
「株主優待は雑所得になります。念のため、税金の専門家にご確認を」(大山さん)