●襟とわきに下処理
通常の洗濯では落ちにくい皮脂汚れがたまる部位。
「洗濯前にこの2か所に脂分を溶かす作用のある洗剤をぬると、皮脂が落ちやすくなります。専用洗剤もありますが、食器用洗剤でも同じ効果が見込めるので、代用が可能ですが、その場合は2回すすぎにしましょう」
●裏側に返して洗う
「洗濯前に服を裏返しに。それだけで、裏側が水流にさらされて、汗や皮脂の汚れが落ちやすくなります」
脱衣時に裏返して脱げば、手間いらずのテクに!?
●粉末洗剤を使う
「粉末洗剤の洗浄力は、酸素系漂白剤を最初から加えられているので液体よりも強力。ちなみに、粉末洗剤には衣類をパリッと硬く仕上げる性質があるので、そういう点でも夏向きです。一方、ふわふわした衣類が多く、汗汚れも少ない冬は、やわらかく仕上がる液体洗剤がピッタリ。洗剤を季節で使い分けることをおすすめします」
ぞうきん臭がとれにくい衣類は、粉末洗剤に酸素系漂白剤をプラスするのも手。
●早く乾燥させる
乾燥するまで時間がかかると、その間に雑菌が繁殖してぞうきん臭のもととなる。
「5時間以内に乾かせば、雑菌はほとんど繁殖しない、といわれています。夏は晴天の日に外干しすれば2~3時間で乾くので問題ありませんが、注意してほしいのは雨の日や部屋干し習慣の人。早く乾燥させるためには、エアコンの近くなど空気が循環している場所に洗濯物を干してください。一般的に人間が快適に過ごせる場所は、洗濯物も乾きやすいので、それも目安に」
ここで紹介した対策をいくつか実践すれば高い効果が得られる。ただ継続を考えると、すすぎ2回や粉末洗剤など機械や道具に頼るのが楽。
「今着たい!」におい緊急撲滅テク
ぞうきん臭がする衣類はもう一度洗うのがいちばん。どうしても今、その服を着たいという場合の応急テクニックを神崎さんが伝授。
◯布用消臭剤を吹きつける
「布用消臭剤を試すのもありですが、直接吹きつけるのはおすすめできない。机や床の上に衣類を置き、その上方で空気中に消臭剤を振りまいて、服全体にまんべんなくかけます」
◯制汗剤で汗を抑える
「においの原因である汗を制汗剤※で抑えるのも重要。外出先でぞうきん臭に気がついたときも、自分の汗対策をすることで、それ以上においが強まるのを抑えることができます」
※制汗スプレーは変色の原因になることがあるので多用は控えて。
「これらの方法を併用しても、ぞうきん臭がとれないなら、それはもう処分のサイン。新しい服を買いましょう」
正しい撲滅ケアでぞうきん族は今年で引退だ!
(取材・文/中西美紀)