『ラヴィット』は低視聴率ではない⁉︎
芸能ジャーナリストの佐々木博之氏は「もちろん、コロナを軽視すべきではありませんが」と続ける。
「SNSを使う世代は、そもそもニュースをテレビで見ることはないと思います。若いタレントさんと話した時も、時事ネタは全てスマホでチェックしているといい、また興味あるテレビ番組にしてもオンタイムで見ることはほぼなく、空いた時間に『TVer』などの動画アプリで視聴するのだと。
つまりは“世帯視聴率”こそ『モーニングショー』が数字で抜けていたとしても、コア世代の録画・動画視聴率を含めれば『ラヴィット』が低視聴率とは一概に測れないのかもしれません。
まあ、コロナ関連のニュースもそうですが、わざわざ朝からテレビの前でオジサンたちが難しい顔をしてまくし立てるような番組は見たくないでしょう(苦笑)」
コア世代を意識しているのは他局も同様で、最近のワイドショーでは“オジサン”の出番を減らして若いコメンテーターを積極的に起用するなど、視聴者の“若返り”をねらった番組制作にシフトしているとも。
「その点においてTBSは、動画配信を見込んだ上での番組作りに舵を切っているように受け取れます。スマホで時間や場所を問わずに視聴でき、それこそSNSでバズれば『ラヴィット』を見たことがない人をも取り込むことができます。
もとより世帯視聴率には期待しない、コア世帯をターゲットにしたTBSの戦略ではないでしょうか。打ち切り説も囁かれた『ラヴィット』ですが、実は“朝の顔”として十分に役割を果たしているのかもしれません」(佐々木氏)
私たちの生活を一変させたコロナだが、それはテレビにおいても同じなのかもしれない。