【節約術4】プラスチック容器でスッキリ収納

 環境問題でたびたび問題になるプラスチック容器。透明できれいで案外丈夫なので、できるだけ無駄にしたくないもの。

透明なお菓子の容器は常用薬の大きさに合わせて切り、保管ケースに。中身が見えるので服薬管理もしやすい。「何に使おうかと、アイデアを練るのが楽しみです」(撮影/廣瀬靖士)
透明なお菓子の容器は常用薬の大きさに合わせて切り、保管ケースに。中身が見えるので服薬管理もしやすい。「何に使おうかと、アイデアを練るのが楽しみです」(撮影/廣瀬靖士)
【写真】小笠原さんが作ったリメイク品はかわいくておしゃれなものばかり

 お菓子のケースは薬入れに、豆腐の容器は、使い切らなかった納豆の小袋タレ(煮物の調味料として使う)などを入れて再利用。

 もずくの容器は歯磨き用のコップにも使える。容器が古くなったり汚れたら、そのまま捨てられる手軽さもうれしい。

豆腐容器に小袋タレを入れれば冷蔵庫内もすっきり。流しの近くに置いておけば、調理のときは切り分けた食材入れにも使える(撮影/廣瀬靖士)
豆腐容器に小袋タレを入れれば冷蔵庫内もすっきり。流しの近くに置いておけば、調理のときは切り分けた食材入れにも使える(撮影/廣瀬靖士)

【節約術5】リユース&リメイクでとことん使い倒す

 ゴミでも捨てる前に、何かに再利用できないかと常に考える。お菓子の包装紙は、ランチョンマットに。食後にテーブルを拭く手間も省けて便利。

包装紙はランチョンマットに。最近では古本の留め金をはずしてバラした紙も活用している(撮影/廣瀬靖士)
包装紙はランチョンマットに。最近では古本の留め金をはずしてバラした紙も活用している(撮影/廣瀬靖士)

 昔の洋服や和服は質がいい生地を使っているものが多いので、手縫いでリメイクしている。作り替えれば新しい気分で着直すことができる。

 破れた衣類は四角く切って雑巾代わりにしてから捨てる。いつも発想の転換を心がけ、ケチを楽しむのが小笠原さんの節約だ。

部屋のソファカバーはもともとスカート。ほどいてカバーとして再活用(撮影/廣瀬靖士)
部屋のソファカバーはもともとスカート。ほどいてカバーとして再活用(撮影/廣瀬靖士)

【節約術6】健康法は温活中心お金をかけずに

 寒がりで風邪もひきやすいので、冷え性対策はマスト。冷えの防止に古着が大活躍している。家にいるときは着なくなったロングカーディガンのベルトを首に巻いている。

 健康のため、ほとんど毎日外出し、1時間以上は散歩するのが習慣。また、人との会話が少ないと言葉が出にくくなったり脳の劣化が進むと知り、自治体がやっている無料の講座を探して参加することも多い。いろいろな経験ができるのでおすすめだ。

いつも首に巻いている古いロングカーディガンのベルト(撮影/廣瀬靖士)
いつも首に巻いている古いロングカーディガンのベルト(撮影/廣瀬靖士)

【節約術7】シンプル美容で今の自分を生かす

 50代頃から白髪染めをやめ、白髪を引き立てる装いをすることにした。白いハイネックのカットソーを着たり、ベレー帽、真珠のイヤリングをすることが多い。

 美容費の節約のため、美容院ではなく1100円の格安のヘアカット専門店を利用。還暦を迎えたとき、思い切って基礎化粧品を低価格品にチェンジ。

 安くても成分をチェックして良質なものを選ぶように。段階的に価格を下げ、お肌の状態を確認しながら現在はワンアイテム千円以内のものを使っている。

すっきりしたショートヘア。着こなしをひと工夫すれば老けたり、みすぼらしく見えない。「髪が伸びたら自分でもカットします。今日のように真珠のイヤリングをするだけで明るい印象になるのは白髪だからこそ」(撮影/廣瀬靖士)
すっきりしたショートヘア。着こなしをひと工夫すれば老けたり、みすぼらしく見えない。「髪が伸びたら自分でもカットします。今日のように真珠のイヤリングをするだけで明るい印象になるのは白髪だからこそ」(撮影/廣瀬靖士)
教えてくれたのは……小笠原洋子さん●エッセイスト。1949年生まれ。東洋大学文学部卒。京都で画廊に勤務後、東京で美術館の学芸員、成蹊大学非常勤講師を務める。退職後、フリーキュレーター、美術エッセイストに。著書に『おひとりさまのケチじょうず』(ビジネス社)など。 

(取材・文/松澤ゆかり)