重要なのは首を休ませること
小さいころからゲームやパソコンなどで遊び、あまり身体を動かさなくなったことも要因のひとつだと見られる。
「お子さんやお孫さんがきちんと睡眠をとっても身体の疲れが取れない。朝、登校・出勤できない。気分が落ち込んでいる、という症状があった場合、首の症状も疑ってみてください」
スマホやパソコンがない生活は考えられない。
「生活様式が根本から変わったのです。そこにスマホ・パソコン病という新しい病気が生まれたのです」
頸筋うつを発症させないためにはその原因とされる首コリを予防するに限るのだ。
松井さんによると重要なのは「首を休ませること」。
その方法も非常に簡単だ。
仕事中やスマホを使っているときに15分に1回、30秒間首を後ろに倒すだけ。首の後ろ側の筋肉を緩めるネックリラクセーションが効果的。
「首に疲労を感じたら筋肉を休ませて緩めましょう。パソコンもスマホもいくらでも使って大丈夫ですが、必ず首を休めながら使ってください」
私たちは、気分が落ち込んだり嫌なことがあると下を向いてしまいがちだ。そんなときは坂本九さんの『上を向いて歩こう』を思い出し、上を向いて心身の健康を維持していこう。
お話を聞いたのは、脳神経外科医 松井孝嘉さん
東京脳神経センター(東京都)理事長、松井病院(香川県)理事長。画像診断を世界で最も早く始め、CTスキャナーの日本への紹介、導入、普及に尽力。脳卒中死の激減に貢献した。
「日本いのちの電話」
・ナビダイヤル 0570-783-556 午前10時~午後10時
・フリーダイヤル 0120-783-556 午後4時~午後9時
※毎月10日は午前8時~翌午前8時
・ナビダイヤル 0570-783-556 午前10時~午後10時
・フリーダイヤル 0120-783-556 午後4時~午後9時
※毎月10日は午前8時~翌午前8時
<取材・文/堤 美佳子>