HPに掲載された“差別表現”
「この騒動を受けて同協会のHPにアクセスが集中したのですが、そこに掲載されている“企業理念”の文章があまりに酷いと話題になっているのです」(ウェブメディア編集者)
そこにはこのように書かれていた。
《120万人。 この数字は日本人の吃音当事者のおおよその総数です。「生まれてこなければよかった。」この言葉は120万人の人が一度は思った言葉です。私たち日本吃音協会(SCW) は、 120人の吃音当事者の声を拾い、そしてカタチにします。120万人の想いを紡ぎ、そして未来へ繋ぎます》
「この“生まれてこなければよかった”という文言がネット上で大きな話題になりました。自身も吃音だというツイッターのユーザーからは次々と《「生まれてこなければよかった。」なんて1秒たりとも思ったことはない》といった声を上がっています。この決めつけともとれる偏見に満ちた文言に対して、抗議をすると表明しているネットユーザーも散見されています。きっとたくさんの問合せがきているでしょうね」(同・ウェブメディア編集者)
すると、8月3日、HP上でこの問題表現はひっそりと削除されたのである。現在は先に引用した文章から《「生まれてこなければよかった。」この言葉は120万人の人が一度は思った言葉です。》の文言が取り除かれたかたちで掲載されている。関係者は語る。
「批判の問合せもあったことから、文言は13時すぎまでに削除したそうです」(NPO関係者)
しかし、誤解されている部分もあると嘆く。
「もちろん差別の気持ちがあってそう書いていたわけではないそうですよ。あくまで“吃音であることに肯定的ではないよね”という話で。HP上では吃音歴38年の理事長のコメントとして、《『吃音で生まれてこなければよかった』これほど悲しい言葉はありません》と綴っています。それにしても、『生まれてこなければよかった』は確かに言葉足らずではありましたね……」(同・NPO関係者)
今回の騒動の関係者すべてに悪意を持った者などいないと信じたい──。