新しいことにトライする日々の暮らしとこれからのこと
応援団は家族!SNS・“ユーチュー婆”活動
きょうこばぁばさんは“人との交流の場”として、以前からインターネットを楽しんでいた。
「'90年代後半から'00年代に、大好きなアーティストのファンサイトを作って公開していたんです。凝ったものではなかったけど、ファン同士でコミュニケーションをとるのがとても楽しかったのを覚えています。
それ以降、ミクシィやブログを経て、10年ほど前からインスタに料理写真をアップするようになりました。それから、娘婿のハマケンが私をラジオのゲストに呼んでくれてインスタの宣伝をしてくれたり、私の投稿をリポストしてくれたりしてサポートしてくれます。彼も含めて、家族は私の活動を応援してくれていますね」
彼女は「親の七光ならぬ、子の七光ですね」と笑顔を見せる。
「私たちビートルズ世代は、デジタルツールを敬遠しがち。でも、今『できない』と諦めると、本当に何もできなくなってしまう。“外”とつながっているためにも、子どもや孫に頼らず、何事も自分でやるように心がけています」
本当にやりたいことに挑戦するのがシニアの醍醐味
年齢にとらわれず“自分らしさ”を大切にするきょうこばぁばさんは、老いをネガティブにとらえない。
「子育てが終わったシニアには、自分が本当にやりたいことにトライできる、という強みがあります。ときには、鏡を見て『年をとったなあ』と思う日もありますが、介護の仕事で年上のおじいさんやおばあさんと話したり、娘世代の若い人と話したりすると、自分の年齢を忘れる瞬間があるんです。私にとって、SNSやオンライン、対面でも、さまざまな世代の人と交流を持つのが、気持ちの若々しさを保つ秘訣かもしれませんね」
これからも臆せず何でもトライしたい、と目を輝かせる。
「例えば、手作りのアクセサリーブランドを立ち上げたり、飲食店を間借りしてお料理教室を開いたり……介護の仕事も再開したいですね。チャレンジしたいことが山ほどあって困ってます(笑)」
“発信”と“交流”で若さをキープ
YouTubeチャンネル「きょうこばぁばライフ」では、料理動画や“最近買ったもの”などさまざまな動画を配信中
フォロワー3万人超のインスタグラムアカウント(@kyokoba_ba)。彩り鮮やかな日々の料理写真やシニアの着こなし投稿がズラリ!
お話を伺ったのは……
1956年生まれ。2人の孫がいる“ばぁば”としてSNSで料理やファッション関連の情報を投稿して話題に(本名非公開)。娘はモデルのAgathaさん、娘婿はミュージシャンで俳優の浜野謙太さん。現在「ESSE online」にてコラムも連載中。
〈取材・文╱大貫未来(清談社)〉