「急いでやって」は絶対NG

B美 局をお得に活用するには、まず剤師の役割をわかってもらうことから。

A子 たしかに。まず剤師はただ処方箋どおりにを渡すのではなく、患者さんの話を聞いて、処方を確認する役割があります。必要に応じて医師に確認するのも重要な仕事のひとつだし。

C恵 医師がうっかり処方を間違えてることも、けっこうある!

B美 常用してるが抜けてたり、同じでも5mg錠と10mg錠を間違えてるとかね。

A子 それもあるから剤師は、窓口でをお渡しするときに、前と処方が違う場合は、理由を確認したいんですよ。ですから患者さんには、症状や診察の経緯、検査結果などを、剤師に簡単にでも伝えてもらいたい。おひとりおひとりに合った、より的確な対応ができますから。

B美 服用歴の確認や、医師への問い合わせには時間がかかるので、どうか局には時間に余裕を持って来てほしい!混むと長くお待たせすることになって、申し訳ないのですが、マンパワーは限られているので……(汗)。

C恵「あのバスに乗るから急いでくれ」とか、大声出す人もいるけど、事情をわかってもらいたいわ(ため息)。

B美 服用した市販のやサプリメントもお手帳に書いてもらうと服用歴の確認がしやすい。同じ効用のやサプリが病院から処方されていることもあるから、何よりムダな出費も抑えられるし。

C恵 さらにおすすめなのは、家族で同じ局を利用すること。家族はアレルギーなど共通した傾向を持っていることがあるので、注意喚起することもできる。

A子 3か月以内なら同じ局を使ったほうがお手帳持参で支払いが安くなるし、なじみの剤師がいれば、相談もしやすいんじゃない? 同じ局に通うのは、いろいろな面でお得なのは間違いない。

C恵 お医者さんに言いにくいことも、ぜひ剤師を頼ってほしいですからね。今はかかりつけ剤師の制度もあるので、検討してみてもいいと思う。

「急いでやって」は絶対NG(イラスト/高村あゆみ)
「急いでやって」は絶対NG(イラスト/高村あゆみ)
【写真】薬剤師にしてはいけない“絶対NG行為”

かかりつけ薬剤師を上手に活用して!

「かかりつけ剤師」とは、ひとりの患者にひとりの剤師が、による治療について相談できる仕組み。資格のある剤師を、患者が選んで依頼、契約する。

 休日や夜間も相談に対応してもらえるなどメリットも多いが、3割負担で局での1回の負担額が60円または100円増える。

 ただし、あまり行かない局で契約してしまうと、相談できる機会も少なく、契約料に見合う恩恵を受けられないこともあるとか。継続的に利用する局を選んで、上手に健康管理に役立てたい。

【トクする!局活用法4選】
(1)お手帳を持参する
(2)処方箋はまとめて出す
(3)同じ局を続けて利用する
(4)剤師としっかりコミュニケーションをとる

本音トークしてくれた現役薬剤師

 ・A子さん(40代)
  大手ドラッグチェーン社員「お手帳がない人!損してますよー」

大手ドラッグチェーン社員「お薬手帳がない人!損してますよー」(イラスト/高村あゆみ)
大手ドラッグチェーン社員「お薬手帳がない人!損してますよー」(イラスト/高村あゆみ)

 ・B美さん(30代)
  調剤局パート「処方箋は使いようで節約できます!」

 

調剤薬局パート「処方箋は使いようで節約できます!」(イラスト/高村あゆみ)
調剤薬局パート「処方箋は使いようで節約できます!」(イラスト/高村あゆみ)

 ・C恵さん(30代)
  調剤局長「市販の相談もOK。お得な情報ありマス!」

 

調剤薬局薬局長「市販薬の相談もOK。お得な情報ありマス!」(イラスト/高村あゆみ)
調剤薬局薬局長「市販薬の相談もOK。お得な情報ありマス!」(イラスト/高村あゆみ)

(取材・文/志賀桂子)