目次
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ー 立ち上る湯気もごちそう。かけだれや薬味で味変 ー 変わり湯豆腐
Page 3
ー 基本の湯豆腐&薬味・たれバリエ
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ー 毎日食べても飽きない かけだれバリエ

 

 寒い日にしみじみおいしい湯豆腐。大豆製品も値上がりしているとはいえ、まだまだ庶民的な値段のためついリピートしてマンネリになりがち。「わが家も冬の湯豆腐率はかなり高めですが、少し手を加えて飽きないようにしています」と、料理研究家の武蔵裕子さん(以下同)。

立ち上る湯気もごちそう。かけだれや薬味で味変

「湯豆腐は鍋に昆布を敷いてだしをとり、豆腐を温めたらかけじょうゆでいただくもの。一説では京都の南禅寺周辺が発祥で、そのルーツは精進料理だといわれています。

 今では家庭でも広く愛されている冬の定番料理ですが、もっとも簡単なアレンジといえば、かけだれや薬味の工夫ですね」

 かけだれといえばポン酢しょうゆ、薬味にはおろししょうがや小口に切った細ねぎなどが定番……。

「レモンなどのかんきつの酸味をきかせたもの、ラー油やわさびなどの辛みをきかせたもの、キムチやみそなど発酵食品のうまみをきかせたものなど、たれも薬味も組み合わせ次第で新しいおいしさに出合えます。何種類か用意すれば楽しみも増しますよ

 湯豆腐をボリューム感のある主菜にするのもおすすめ。

「とはいえ、ゴロゴロと鶏肉や魚介を入れたら、水炊きや寄せ鍋になってしまう。“主役はあくまで豆腐”という点を心がけて、適度な肉や魚、野菜を組み合わせています。今回紹介している“変わり湯豆腐”はとっておきの自信作なので、ぜひ試してみてください」

 なめらか食感が好きなら絹ごし、満足感がほしいなら木綿を。

「豆腐そのものの味を楽しむ湯豆腐だからこそ、あまり小さく切らずに大きめに準備して」

変わり湯豆腐

 湯豆腐ってこんなに自由なんだっけ? スープや具で変化をつけたアレンジもウマ~い

豆乳とろろ湯豆腐

 すりおろした長芋のやさしい味わいにほっこり。

豆乳とろろ湯豆腐(撮影/廣瀬靖士)
豆乳とろろ湯豆腐(撮影/廣瀬靖士)

材料/2人分
・絹ごし豆腐……1丁(300~350g)
・長芋(すりおろす)……200g
・だし……1/2カップ
・豆乳(無調整)……1カップ
・春菊(葉を摘む)……適宜

【作り方】

(1)豆腐はペーパータオルに包んで3分間ほどおき、水けをきる。

(2)鍋にだしを入れて中火で煮立て、豆乳を加えて2分間ほど温める。豆腐を大きめのスプーンなどですくって加える。表面がフツフツとしてきたら長芋を流し入れ、サッと煮る。好みで春菊の葉を散らす。好みの薬味を添えても。