おかずを工夫してさらにヤセ効果を

「単純にお米と比べてみれば、確かにお餅のほうが高カロリー。100グラム換算だと、白米が約170kcal。お餅は約200kcalくらい。そのため、同じ量を食べてはあまり意味がありません。どちらかといえば、腹持ちのよさや、よく噛んで食べる満足感で、食べたい気持ちをカバーできるからダイエットにつながるんです

 例えば切り餅2個分ぐらいなら、茶碗1杯分の白米よりカロリーが少なく、よく噛んでしっかり味わえば、1食分としては十分な量だ。

 これに上乗せするかたちで、川本先生は、一緒に食べるおかずを工夫することでさらなるダイエット効果を得られるという。

「炭水化物は食事の最後のほうに食べれば吸収が抑えられます。お餅の前に、繊維質が多い野菜やひじき、味噌汁などの副菜をとるようにすると、さらにヘルシーです」

 繊維質は、腸内の善玉菌を増やす栄養になり、有害物質の排出に役立って便秘解消や美肌をもたらす効果もある。ダイエットだけでなく、老化防止にもなり一石二鳥。

 加えて繊維質には、「セカンドミール効果」というものがある。

 簡単にいえば、繊維質が糖質や脂質をネットのようにくるんで、腸の中を移動しながらゆるやかな消化を促してくれるというもの。餅と一緒に食べれば、血糖値を上げにくく、効果が4~5時間ぐらい持続する。

「食べるのにいちばんいい時間帯は午前中。エネルギーもすぐに湧いて身体がよく動きます。

 また、切り餅ではなく、もち米を炊いてそのままいただくのもおすすめ。粒の状態で食べれば、さらに代謝アップ。もち米の料理には、ちまき、おこわ、赤飯などがあるが、特別な日でなくとも、普段から主食をもち米にするというのもおおいにアリです

 もち米は冷めた状態で食べたほうが糖質の吸収が抑えられる。ダイエットでもち米を食べるなら、炊きたてよりは室温くらいまで冷ました状態のものがいい。