目次
Page 1
ー FCオーナーたちの声に『乃が美ホールディングス』の回答
Page 2
ー 『乃が美ホールディングス』の言い分
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ー 食い違う両者の見解

 

(高級食パン『乃が美』にドロ沼裁判トラブル! 異常な“ロイヤリティ搾取”でFCオーナーが抱えた5億円損失【#1】の続き)

 耳までふわっふわな“生食パン”で人気を博し、高級食パンブームの先駆けである『乃が美』の店舗が続々と閉店している。

「『文春オンライン』の報道によって、フランチャイズオーナー(以下、FCオーナー)が非常に苦しい状況にあることが明らかになりました。『乃が美』本部へのロイヤリティの支払いができず、借金をして支払うオーナーまでいるというのです。そのためか、2022年12月に至っては20店舗近くが閉店。昨年の1年間では、40店舗ほどが撤退しています」(経済誌編集者)

 2019年に食パンブームが去り、新型コロナウイルスによる影響で売り上げは下降の一途を辿った『乃が美』。月の赤字は1000万円にのぼるFCオーナーもおり、『乃が美』本部へロイヤリティ料の引き下げを訴えたが、

本部の収益が減少し、新規上場に差し支える

 として受け入れられず、FCオーナーたちは赤字を見ては、頭を抱える日々を過ごす。

FCオーナーたちの声に『乃が美ホールディングス』の回答

『乃が美』の生食パン(公式インスタグラムより)
『乃が美』の生食パン(公式インスタグラムより)

 現行のFCオーナーであるA氏は、2019年ごろから売り上げが落ち、約3年間にわたって月300万円ほどの赤字が続く。借金をしてロイヤリティ料を支払う状態に陥った。

「契約解除をしようにも、契約期間中に解除をしたら、多額の違約金を支払う必要があるのです。赤字が続き資金がなく、やめるにやめられない状態に。それなのに本部の収益が下がったらテレビCM料など、さまざまな名目で資金集めをするのです。上場を目指していたからでしょうね。また、店舗の課題解決をして売り上げ向上のアドバイスをするスーパーバイザーも“交通費がかかるから”と、店舗にこない。負債は2億円にまで膨らみ、これからどうすれば……」(A氏)

 元FCオーナーのB氏は、昨年8月に『乃が美ホールディングス』との結んだFC契約は無効であるなどとして、“1円の損害賠償”を求め提訴した。

 B氏は、たった“1円”の賠償を求め、裁判を起こした理由についてこう話す。

私は総額で約5億円という損失を被りましたが、そのお金を取り戻すことが目的ではありません。全国に200店舗以上を有する企業が、契約を盾に優越的な立場を利用して、多数のオーナーが苦境に立たされている中、ロイヤリティを搾取する行為は異常です。この現実を理解してもらい、FC加盟店がまっとうなビジネスができるような判断を下してほしいと思ってのことです

 こうしたFCオーナーたちの声に『乃が美ホールディングス』はどう答えるのか。質問状を送付して回答を求めた。