「JALこと日本航空の子会社である格安航空会社『ZIPAIR Tokyo(ジップエア トーキョー)』は、昨年7月から『グリラス』と提携してコオロギパウダーを使った機内食を提供していますが、こちらも最近になってネット上で再び取り上げられ、SNSなどで批判が寄せられています。提供されているのは「トマトチリバーガー」と「ペスカトーレ」の2品。前者はバンズとパティに、後者はソースにパウダーを入れているとのことです」(前出・スポーツ紙記者)
炎上について問い合わせると……
同社の公式サイトを確認してみると、確かに写真付きでメニューが紹介されている。2品とも見た目には何の違和感も感じないが、使用食材の詳細には「食用フタホシコオロギ」の文字が。
ツイッターでは、《無料でも食わない》《二度と乗らない》など、ここでも強い拒絶を示す人が続出しているが、企業はこの事態を把握しているのか。『ZIPAIR』に問い合わせたところ、担当者は以下のように説明する。
「昨今のニュースは我々も拝見しておりまして、お問い合わせ専用のコンタクトセンターに“コオロギパウダーを使った機内食を提供しているのは本当ですか”というようなお問い合わせを複数件いただいております。こちらとしましては、提供の経緯や、希望者に限って事前予約を受けた上で提供していることを説明させていただいております。
昆虫食を希望される方が事前に購入されて提供する形になっておりますので、コオロギパウダーを含んだ機内食を召し上がる方は、事前にそれを把握した上でご購入いただいている方で、それ以外のお客様が知らないうちにお口にするということはまず起こり得ません。ご納得いただいた方がご購入しているという認識でございますので、今後も基本的に変更なく、20〜30ほどあるメニューの中の2品として提供させていただきます」
食糧危機よりも“フードロス”が叫ばれている今の日本では、病原菌の恐れなども含めて昆虫食がなかなか受け入れられないのも無理はないだろう。とはいえ、強制ではなく、望む人にのみ与えられる形式に関しては、「選択は自由」という見方もある。さまざまな意見が飛び交う、大企業も巻き込んだ“コオロギ騒動”の鎮火には、まだまだ時間がかかるかもしれない。