目次
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ー Vaundy女性人気高いワケ
Page 2
ー 米津や常田とは異なる、Vaundyの敷居の低さ
Page 3
ー ボディ・ポジティブ、ダサいイケメンよりカッコいい

『めざましテレビ』(フジテレビ系)の新テーマ曲が、Adoの新曲『いばら』に決定。楽曲提供はVaundy。1月期の月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』(フジテレビ系)の主題歌『まぶた』もVaundyによるものだった。若い世代から、さらに幅広い世代へとVaundyが浸透している。

Vaundy女性人気高いワケ

 最近の音楽事情に精通していなくても、昨年末の『NHK紅白歌合戦』で、『怪獣の花歌』を白組で歌い上げたのちに、紅組で『おもかげ』をmilet(みれい)、Aimer(えめ)、幾田りらとともに楽しげに歌唱する姿を覚えているのでは? さらに同番組において、司会の橋本環奈や審査員の芦田愛菜もファンだと公言。

『SONGS+PLUS』(3月8日放送、NHK総合)で、幾田りらはVaundyから寄せられたコメントに「バウくん!」と、とてもうれしそうにしていた。

 ぽっちゃりボディのVaundyが、女性たちにこれほど支持され、モテモテな理由って? 多くの媒体に寄稿する音楽ライターに尋ねてみると……。

「Vaundyくんは中学生くらいのときから曲を作っています。YouTubeにカバー動画を上げたり、ボーカロイド曲などをもともとやってたりと、早熟ではありました。彼の場合、まず歌が最初にあるという気がします」

 最近は、顔出しをしないアーティストも増えている。

「Adoさんもそうですし、まふまふくんも。米津玄師くんも最初は全然顔出ししていなかったですよね。匿名でも歌がよければいい、というカルチャーは数年前からあり、聴き手も“歌と声と音楽”に重きを置き、アーティストの顔や体型にまったくこだわらない状況は間違いなくあります」(前出・音楽ライター、以下同)

 Vaundyは自分のビジュアルを押し出そうとも隠そうともしていないという。

「“キャー”と言われたいというより、“自分の歌を聴いてほしい”という純粋なアーティスト精神を感じます。キャラクターは音楽を補完するものという位置づけで」

 そして、シンプルに曲がいい。

「彼はインタビューで“アニソンが自分のルーツ”と話しています。アニソンと一口に言っても、ハードロックもあればテクノもあって、曲のジャンルは絞れない。実際、リリース曲を並べて聴いてみてもかなり違います。紅白で歌った『怪獣の花歌』('20年)はライブっぽい曲、『踊り子』('21年)はクールなダンストラック。『不可幸力』('20年)はラップでしたし。バラバラなことを面白く、楽しくできる人なんですよね。いろんな人に楽しめる曲を書ける才能があります」