目次
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ー トリートメントや白髪染めで抜ける
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ー 頭皮をなぞってソフトに育毛 ー 抜け毛が気になるならやめるべき3つのNGヘアケア
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ー 血流がアップし、抜け毛、薄毛、白髪も改善!

 春は気分も弾み、おしゃれも楽しい季節だが、髪の毛にとっては、受難の季節。抜け毛が増えやすい。

トリートメントや白髪染めで抜ける

「季節の変わり目は、1日の寒暖差が大きく抜け毛が増えやすくなります。冬は抜けにくいので、春になって抜け毛の量が増えると『こんなに?』とショックを受ける人も。成長が終わって自然に抜けたものなら問題はないのですが、いつもよりあきらかに多い場合は注意を」

 と話すのは美容師の横田有里惠さん。ヘアサロン「美髪堂」の店主で、自身の髪を実験台にしながら、長年、女性の髪のお悩みにこたえてきた“毛生やしのプロ”だ。

「髪が抜ける量は1日に少ない人で20本、多い人で250本程度と個人差が。普段よりあきらかに多い日が10日以上続くのは頭皮や髪にトラブルがあるのかも。対策が必要です」(横田さん、以下同)

 髪は、シャンプーやブラッシングなどのタイミングで抜け、就寝中の枕との摩擦でも抜ける。いつもと比べてどのくらい多いかをチェックしてみてほしい。

「問題なのは、自然な生え変わりではなく、毛を作り出して支えている『毛包』に力がなくなっているケース。毛包に栄養が行かない状態だと、抜けるだけでなく、細くなる、白髪になる、うねるなどの悩みが出やすくなります

 女性の頭皮は、加齢や閉経による影響も。しかし、間違ったケアで頭皮の状態を悪化させてしまうケースが多いと横田さんは指摘。

「第一に洗いすぎです。毎日、強い洗浄成分や化学物質が入ったシャンプー剤で頭皮をゴシゴシ洗い、なかには2回洗う人もいる。頭皮の汚れや皮脂を落とすのに必死ですが、洗えば洗うほど頭皮は荒れ、皮脂が過剰に分泌し悪循環を引き起こしています」

 また、トリートメントやスタイリング剤も元凶。含まれるコーティング剤は一時的に手触りをよくするが、もとから健康にはならず、髪の毛を覆いすべりをよくするだけ。

 さらに、脱色剤入りの白髪染めも頭皮を傷めている原因。白髪でもしっかり染まるように強めの薬剤が含まれており、頭皮へダメージを与えてしまう。薬局で手軽に買える白髪染めのカラーシャンプーやカラートリートメントにもコーティング剤が含まれており50代、60代の人が頭皮を傷める原因に。

 サラサラ、ツヤツヤの言葉に惑わされ、白髪を隠そうと染めるほど、美しい髪から遠のいてしまっているのだ。